現行トヨタ・ヴェルファイアのグレードは「Z Premier」と「Executive Lounge」が軸で、HEV・ガソリン・PHEVの違いから選ぶのが分かりやすいです。
価格だけでなく、燃費、駆動方式、乗車定員、2列目の使い方まで見ると、自分に必要なヴェルファイアの車両構成がかなりはっきりしてきます。
トヨタ・ヴェルファイアのグレード一覧はどうなっている?
現在のトヨタ・ヴェルファイアは、大きく分けるとZ PremierとExecutive Loungeの2グレード構成です。
ただし、同じグレードでもハイブリッド、ターボガソリン、プラグインハイブリッド、2WD、E-Four、4WDという違いがあるため、実際に購入するときは「グレード名だけ」で決めるのではなく、パワートレインまで含めて考える必要があります。
トヨタ公式の価格・グレード情報を整理すると、主な車両構成は次のようになります。
グレード・仕様 パワートレイン 駆動 定員 WLTC燃費・EV距離 価格(税込)
Z Premier 2.4Lターボガソリン 2WD 7名 10.7km/L 6,749,600円
Z Premier 2.4Lターボガソリン 4WD 7名 10.2km/L 6,947,600円
Z Premier 2.5L+モーター HEV 2WD 7名 17.8km/L 7,099,400円
Z Premier 2.5L+モーター HEV E-Four 7名 17.0km/L 7,319,400円
Executive Lounge 2.5L+モーター HEV 2WD 7名 17.5km/L 8,849,500円
Executive Lounge 2.5L+モーター HEV E-Four 7名 16.8km/L 9,069,500円
Executive Lounge 2.5L+モーター PHEV E-Four 6名 16.7km/L・EV73km 10,899,900円
こうして並べると、ヴェルファイアのグレード選びは意外とシンプルです。
価格と走り、装備のバランスを取るならZ Premier。後席の快適性を最優先するならExecutive Loungeというのが基本になります。
さらに、燃費と静粛性を重視するならHEV、力強い走りと初期費用を抑えたいなら2.4Lターボガソリン、充電環境があり電気だけで日常移動したいならPHEVという分け方ができます。
私は新車を選ぶとき、グレード名の響きよりも「払った金額のうち、自分が実際に使う装備はいくら分あるのか」を考えるようにしています。
その視点で見ると、ヴェルファイアは上級グレードだから正解という車ではありません。
Z Premierはどんなグレード?ガソリンとHEVの違い
ヴェルファイアでまず検討したいのがZ Premierです。
トヨタはZ Premierを「専用装備をまとったミドルモデル」と位置付けていますが、一般的な車の感覚で見れば十分以上に上級な仕様です。
2026年6月発売モデルの2.4Lターボガソリン車は、2WDが674万9,600円、4WDが694万7,600円。
2.5Lハイブリッドは、2WDが709万9,400円、E-Fourが731万9,400円となっています。
注目したいのが、ガソリン2WDとHEV・2WDの価格差が34万9,800円という点です。
燃費はガソリン2WDがWLTCモード10.7km/Lなのに対し、HEV・2WDは17.8km/Lです。
単純な燃費性能だけならHEVが明確に有利です。
一方、2.4Lターボはヴェルファイアらしい力強い走りが特徴です。現行モデルではZ Premier専用のパワートレーンとして2.4Lターボが用意され、専用サスペンションチューニングやボディ補強などによって、アルファードとは違う「運転する楽しさ」を意識した性格が与えられています。
つまり、同じZ Premierでも考え方が違います。
- 燃料代、静かさ、街乗りの扱いやすさを重視するならHEV
- 加速感やターボらしい力強さを楽しみたいならガソリン
- 雪道や降雪地域で安心感を高めたいならE-Fourまたは4WD
という選び方が分かりやすいでしょう。
個人的には、年間走行距離が多く、長期間所有する人ほどHEVの魅力は大きいと考えます。
ただし「燃費が良いからHEVのほうが必ず得」とまでは言えません。約35万円の車両価格差を燃料代だけで回収できるかは、年間走行距離やガソリン価格、保有年数によって変わるからです。
ここはヴェルファイア選びで見落とされやすいところです。
購入価格ではなく、5年や7年でいくら使うかを見る。
高額車だからこそ、この考え方が大切だと思います。
Executive LoungeはZ Premierと何が違う?
Executive Loungeは、ヴェルファイアの中でも後席で過ごす時間を重視した最上級グレードです。
HEVの価格は2WDが884万9,500円、E-Fourが906万9,500円。
Z Premier HEV・2WDの709万9,400円と比較すると、約175万円高くなります。
この差をどう見るかが、グレード選びの大きな分岐点です。
Executive Loungeの魅力は、単に内装の素材が豪華というだけではありません。ヴェルファイアが持つ「移動空間としての価値」を2列目中心にさらに高めた仕様と考えると分かりやすいでしょう。
先代30系でもExecutive Lounge系は、豪華な2列目シートを最大の特徴としてきました。
2018年の改良時には、さらにエアロ仕様の「Executive Lounge Z」が登場し、プレミアムナッパ本革や専用加飾、JBLプレミアムサウンドなど多数の装備を備える最上級仕様として注目されました。
現行型でも考え方は同じです。
Z Premierが「自分でも運転しながらヴェルファイアを楽しむグレード」だとすれば、Executive Loungeは後席に乗る人の満足度まで含めてお金を払うグレードです。
そのため、家族中心で使う場合には少し冷静に考えたいところがあります。
たとえば普段は運転席に自分、助手席に家族、2列目や3列目には子どもという使い方なら、Executive Loungeの豪華な後席装備を十分に活用できない可能性があります。
逆に、会社役員の送迎、親を乗せる機会が多い、長距離移動で2列目に大人が座る、といった使い方なら価値は一気に高まります。
私はこの約175万円の差を「豪華さの差」ではなく、誰がどこに座る車なのかの違いとして考えるのがいいと思います。
PHEVのExecutive Loungeは誰に向いている?
現行ヴェルファイアで最も高価なのが、Executive Loungeのプラグインハイブリッド車・E-Fourです。
価格は1,089万9,900円で、6人乗りとなります。
2.5Lエンジンとモーターを組み合わせ、WLTCモード燃費は16.7km/L。さらに、充電した電気だけで走行できるEV走行距離は73kmとされています。
ここが通常のHEVとの最大の違いです。
自宅などで充電でき、日常の移動距離が短い人なら、普段の買い物や通勤のかなりの部分をEV走行でまかなえる可能性があります。
一方、充電環境がなければPHEVのメリットを十分に生かしにくくなります。
そして価格もHEVのExecutive Lounge・E-Fourより183万400円高くなります。
PHEVについては、トヨタ公式でExecutive Lounge PHEV・E-Fourの場合、エコカー減税、グリーン化特例、CEV補助金を合わせた最大優遇額の試算例として約75万円が案内されています。
ただし補助金や税制優遇は登録時期や条件によって変わるため、購入時には最新情報を確認する必要があります。
ここまで来ると「高いか安いか」だけでは判断できません。
毎日の走行距離、自宅充電の有無、年間走行距離、何年所有するかまでセットで考える必要があります。
個人的には、PHEVはヴェルファイアの中で最も万人向けではありません。
しかし条件が合う人にとっては、大きな高級ミニバンでありながら日常移動をEV中心にできるという、ほかのグレードにはない価値があります。
ヴェルファイアのグレード構成は先代からどう変わった?
現在のトヨタ・ヴェルファイアのグレード一覧を見ると、「種類が少ない」と感じる人もいると思います。
それは間違いではありません。
先代30系は、現行型よりはるかに細かなグレード構成でした。
たとえば2020年1月モデルには、2.5Lガソリンだけでも「2.5X」「2.5Z」「2.5Z Gエディション」「2.5V」などがあり、さらに3.5L V6の「3.5ZG」「3.5VL」「3.5 Executive Lounge」「3.5 Executive Lounge Z」が設定されていました。
2WDと4WD、7人乗りと8人乗り、サイドリフトアップチルトシート装着車などもあり、選択肢は非常に豊富でした。
価格も大きく違います。
2020年1月の2.5X・2WDは352万円から購入できました。
一方、現行型で最も価格を抑えた2.4LターボのZ Premier・2WDは674万9,600円です。
単純比較では322万9,600円もの差があります。
もちろん、現行型は車そのものの性能や安全装備、快適装備、ボディ剛性、走行性能などが大きく進化しているため、「同じ内容なのに300万円高くなった」という比較ではありません。
それでも、以前のように「ベースグレードを買って必要な装備だけ追加する」という選び方が難しくなったのは確かです。
30系末期にはグレードも整理され、2021年5月には「2.5 ゴールデンアイズII」、2022年5月には「2.5 ゴールデンアイズIII」が中心となりました。
ゴールデンアイズIIIの価格は2WDが430万6,000円、4WDが456万1,000円でした。
こうして歴代のヴェルファイアを見ると、多数のグレードから選ぶ車から、装備を充実させた少数精鋭の高級車へ変わったことが分かります。
これは現在のヴェルファイアの車両構成を理解するうえで、とても重要なポイントです。
結局どのヴェルファイアグレードを選ぶべき?
現在のヴェルファイアは選択肢が整理されているため、用途を決めれば選びやすい車です。
私なら、まず「Executive Loungeが欲しいか」ではなく、Executive Loungeの装備を本当に使うかから考えます。
自分で運転する時間が長い一般家庭なら、Z Premierで十分満足度は高いでしょう。
なかでも私がコスパを重視して選ぶなら、最初に比較するのはZ Premierのターボガソリン2WDとHEV・2WDです。
ガソリン2WDは674万9,600円、HEV・2WDは709万9,400円。価格差は約35万円です。
この価格差なら、「燃費に35万円多く払う」と単純に考えるのではなく、静粛性、街中での滑らかさ、将来の燃料代まで含めて比較したいところです。
年間走行距離が少なく、力強い走りを楽しみたいならターボガソリン。
年間走行距離が多く、家族を乗せて静かに走る時間が長いならHEV。
雪道を走る機会があるならE-Fourまたは4WD。
そして後席に大切な人を乗せる頻度が非常に高ければExecutive Loungeです。
この順番で考えると、グレード名に振り回されにくくなります。
また、PHEVについては自宅充電環境があるかを最初に確認したいところです。充電できない環境で1,000万円を超えるPHEVを選ぶと、その性能を十分に使い切れない可能性があります。
ヴェルファイアほど価格帯が高くなると、「一番高いものを買えば後悔しない」という考え方はむしろ危険です。
必要のない装備に100万円以上払うこともあり得るからです。
自分が運転するのか、後席に乗るのか。年間何km走るのか。雪道を走るのか。自宅充電できるのか。
この4点を先に決めれば、かなり合理的に選べると私は考えています。
ヴェルファイアのグレード選びで私が重視したいポイント
筆者として特に注目したいのは、現行ヴェルファイアでは「グレード差」以上にパワートレイン差が購入後の満足度を左右することです。
以前の30系では、X、Z、V、ZG、Executive Loungeなど数多くのグレードから装備を比べる必要がありました。
現行型ではグレードが整理されたことで、むしろ選択の中心は「ガソリンかHEVかPHEVか」に移っています。
これは購入者にとって悪いことばかりではありません。
選択肢が少ない分、「上級装備を付けるべきか」「このパッケージは必要か」と延々迷う必要は減りました。
ただし、最低価格そのものは大きく上昇しています。
だからこそ私は、ヴェルファイアを「高級車だから高いのは仕方ない」で終わらせたくありません。
700万円前後を払うなら、その差額によって自分のカーライフがどう変わるのかまで確認したいところです。
Z PremierからExecutive Loungeに上げたとき、2列目の快適性が自分の使い方に本当に必要なのか。
ガソリンからHEVに上げたとき、年間走行距離から見て燃費や静粛性のメリットを十分感じられるのか。
HEVからPHEVへ上げたとき、73kmのEV走行距離を日常生活で生かせるのか。
こう考えると、単なる「おすすめグレードランキング」より、自分に向く仕様が見えてきます。
個人的には、現行ヴェルファイアで最も基準にしやすいのはZ Premier HEV・2WDだと感じます。
燃費17.8km/Lと現行ラインアップの中でも優れ、7人乗りで、価格は709万9,400円。Executive Loungeほど後席特化にならず、ヴェルファイアらしい上質さと日常性のバランスを取りやすいためです。
ただ、走りを楽しみたい人にとっては2.4Lターボのほうが魅力的でしょう。
つまりヴェルファイアに「全員に共通する正解グレード」はありません。
用途を決めてから価格を見ることが、後悔を減らす一番堅実な選び方だと思います。
まとめ
現行トヨタ・ヴェルファイアのグレードは、Z PremierとExecutive Loungeを中心としたシンプルな車両構成になっています。
Z Premierには2.4Lターボガソリンと2.5Lハイブリッドがあり、Executive Loungeには2.5LハイブリッドとPHEVが設定されています。
価格はZ Premierの2.4Lターボ・2WDが674万9,600円から、最上級のExecutive Lounge PHEV・E-Fourが1,089万9,900円です。
コスパを重視して自分で運転するならZ Premier、燃費や静粛性まで重視するならHEV、後席で過ごす人の快適性を最優先するならExecutive Lounge、自宅充電を活用できるならPHEVが有力候補になります。
先代30系のように多数のグレードから細かく選ぶ構成ではなくなりましたが、その分、現在は「どのグレードが上か」より自分の使い方にどのパワートレインと座席構成が合うかを見ることが重要です。
高額なヴェルファイアだからこそ、豪華さだけで決めず、数年後まで使う装備や燃料代まで考えて選ぶ。それが、コスパを重視した賢いヴェルファイア選びだと私は考えています。
よくある質問
トヨタ・ヴェルファイアで一番安いグレードは?
掲載されている現行ラインアップでは、Z Premierの2.4Lターボガソリン・2WDが674万9,600円(税込)です。
同じZ PremierでもHEV・2WDは709万9,400円なので、車両本体価格を抑えたい場合はターボガソリン2WDが候補になります。価格や仕様は変更される可能性があるため、購入時はトヨタ公式情報を確認してください。
Z PremierとExecutive Loungeはどちらがおすすめ?
自分で運転する機会が多く、価格と装備のバランスを重視するならZ Premierが選びやすいでしょう。
一方、2列目に大人を乗せる機会が多く、後席の快適性を特に重視する場合はExecutive Loungeの価値が高くなります。
ヴェルファイアはガソリンとハイブリッドのどちらがいい?
走りの力強さや購入価格を重視するなら2.4Lターボガソリン、燃費や静粛性、街中での滑らかさを重視するならHEVが有力です。
Z Premier・2WDの場合、ガソリンはWLTC10.7km/L、HEVは17.8km/Lです。年間走行距離と保有年数まで含めて判断すると選びやすくなります。
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