日産エルグランド新型2026年モデルの予想|スペックや進化ポイントを考察

日産エルグランド新型2026年モデルは、第3世代e-POWERとe-4ORCEを全車に搭載し、走行性能を武器に生まれ変わりました。

2025年の先行公開時には価格や性能についてさまざまな予想が出ていましたが、2026年7月16日の正式発売によって、車両価格やボディサイズ、グレード構成などが明らかになっています。

日産エルグランド新型2026年モデルはどう進化した?

新型の日産エルグランドは、2010年に登場した先代モデル以来、16年ぶりとなるフルモデルチェンジを受けた4代目モデルです。

2025年10月29日に「ジャパンモビリティショー2025」で先行公開され、2026年5月28日に予約受注を開始。2026年7月16日に正式発売されました。

新型エルグランドの大きな進化ポイントは、主に次の5つです。

  • 第3世代e-POWERの採用
  • 電動4輪制御技術「e-4ORCE」の全車搭載
  • ボディサイズと室内空間の拡大
  • 電子制御サスペンションによる乗り心地の向上
  • 安全装備やインフォテインメント機能の強化

先代エルグランドにはハイブリッド車が設定されておらず、燃費や電動化の面でトヨタ・アルファードに対して不利な状況が続いていました。

新型ではガソリン車を用意せず、発電用エンジンとモーターを組み合わせたe-POWERに一本化。さらに2WDも設定せず、全車を電動4WDのe-4ORCEとしています。

選択肢を大幅に絞った構成ですが、そのぶん日産が考える「新しいエルグランドらしさ」が明確になりました。

高級装備を幅広くそろえるだけでなく、大きなミニバンを気持ちよく運転できることに重点を置いたモデルだといえるでしょう。


日産エルグランド新型2026年モデルのスペックは?

新型エルグランドのボディサイズは、全長4995mm、全幅1895mm、全高1975mmです。

先代モデルと比べると、全長は約30mm、全幅は約45mm、全高は約160mm拡大しました。特に全高が大きく引き上げられた点が目立ちます。

比較項目 新型エルグランド
全長 4995mm
全幅 1895mm
全高 1975mm
乗車定員 7人
駆動方式 e-4ORCE・4WD
WLTCモード燃費 16.8km/L
パワートレイン 第3世代e-POWER

先代エルグランドは低い全高による安定した走りが特徴でしたが、アルファードと並べると車体が小さく見えやすく、運転席からの見晴らしにも物足りなさを感じる人がいました。

新型では着座位置と全高を引き上げ、Lサイズミニバンらしい堂々とした見た目と、見晴らしのよい運転環境を追求しています。

一方、全幅は1895mmあるため、狭い住宅街や立体駐車場では注意が必要です。

購入を検討する際には、カタログ上の数字を見るだけでなく、自宅の駐車スペースや周辺道路、よく利用する商業施設の駐車場に収まるかを確認したほうが安心でしょう。

第3世代e-POWERの性能

新型エルグランドには、1.5L直列3気筒の可変圧縮比ターボエンジン「ZR15DDTe」を発電専用として使用する、第3世代e-POWERが搭載されています。

e-POWERはエンジンで直接タイヤを駆動する一般的なハイブリッドとは異なり、基本的にエンジンを発電に使い、モーターで走行する仕組みです。

フロントモーターは最高出力151kW、リヤモーターは100kWとされ、モーター駆動らしい素早い反応となめらかな加速を狙っています。

モーター、発電機、インバーター、減速機、増速機を一体化した「5-in-1」ユニットを採用したことも特徴です。

部品をまとめることでシステムの小型化や効率向上を図り、従来のe-POWERより静粛性と燃費性能を高めています。

専門家による試乗では、最大トルクが500Nmを上回り、加速力はアルファードのハイブリッドより力強いという評価も示されました。

ただし、最高出力やトルクの数字だけで乗りやすさは判断できません。車両重量のあるLサイズミニバンでは、発進時の滑らかさや高速道路での余裕、エンジン始動時の音も重要です。

この点で第3世代e-POWERは、単なる速さではなく、力強さと静かさを両立するための仕組みとして注目されます。


新型エルグランドのe-4ORCEと乗り心地はどう変わった?

新型エルグランドは、全グレードに日産独自の電動4輪制御技術「e-4ORCE」を採用しています。

前後のモーター出力と各輪のブレーキを細かく制御し、発進、加速、減速、旋回時の車体姿勢を安定させる技術です。

大きく重いミニバンは、カーブで車体が外側へ傾きやすく、急な車線変更では後部が揺すられやすい傾向があります。

e-4ORCEは前後の駆動力を状況に合わせて調節することで、車体の揺れやカーブでの膨らみを抑え、運転者が狙ったラインを走りやすくします。

さらに、4輪のショックアブソーバーの硬さを独立して調整する「インテリジェントダイナミックサスペンション」も全車に標準装備されました。

荒れた路面では細かな振動を和らげ、大きなうねりでは車体の上下動を抑えるよう制御します。

走行モードには、燃費を重視する「ECO」、加速感を高める「SPORT」、同乗者の快適性を重視する「COMFORT」など、合計6種類が用意されています。

特にCOMFORTモードは、家族を乗せて長距離を移動する場面で役立ちそうです。

運転する人だけが楽しい設定ではなく、2列目や3列目の乗員が酔いにくく、疲れにくい動きを目指している点は、新型エルグランドの重要な進化でしょう。

また、停車時の車体の揺り戻しを抑える「スムースストップ」も採用されました。

信号で止まるたびに乗員の頭が前後へ動くと、長時間の移動では意外に疲れがたまります。目立たない機能ですが、日常で感じる上質さには、このような細かな制御が効いてきます。


新型エルグランドの内装と安全装備は?

新型エルグランドの室内は、「特別なプライベートラウンジ」をコンセプトに開発されました。

シート配列は2列目が左右独立式となる2-2-3の3列7人乗りで、現時点では8人乗り仕様は設定されていません。

全席に疲れにくい姿勢を目指したゼログラビティシートを採用し、後方の席ほど着座位置が高くなるシアターレイアウトを取り入れています。

2列目シートには、背もたれの付け根だけでなく肩口側も動かせるデュアルリクライニング機能を採用。助手席と2列目左右の合計3席では、オットマンを同時に使用できます。

一方、アルファードの上級シートに見られる固定式の大型アームレストではなく、跳ね上げ式を採用しているため、見た目の豪華さでは好みが分かれそうです。

新型エルグランドは、2列目を応接室のように見せることよりも、乗り降りや3列目への移動を含めた実用性を意識した設計と考えられます。

大画面ディスプレイと静粛性

上級仕様では14.3インチのディスプレイを採用し、メーターとセンターディスプレイを横方向につなげたような先進的なレイアウトとしています。

Googleを搭載したNissanConnectインフォテインメントシステムにより、Googleマップや対応する音楽サービスなどを車内から利用できます。

BOSEプレミアムサウンドシステムは22個のスピーカーを使用し、ルーフやヘッドレストも活用して立体感のある音響空間をつくります。

また、エンジン音だけでなく路面から伝わる音も打ち消すアクティブノイズコントロールを採用。日産は、自然な声量で会話できる静粛性を目指したと説明しています。

内装色には、落ち着いた「ダークメタル」のほか、白を基調とした「銀雪」、紫と濃紺を組み合わせた「紫檀」が用意されます。

ただし、グレードによって選択できる内装色が異なり、上級のGではダークメタルを選べない点に注意が必要です。

進化した運転支援機能

高速道路での運転を支援するプロパイロットも進化しました。

グレードやオプションによって機能は異なりますが、ナビゲーションと連動してカーブや分岐に応じた速度調整を支援する機能や、時速50km以下の渋滞時にハンズオフ走行を可能にする機能が用意されています。

上位システムのプロパイロット2.0では、対応する道路において複数車線でのハンズオフ走行や車線変更支援を利用できます。

ただし、ハンズオフは運転を車に任せきる自動運転ではありません。ドライバーには周囲を監視し、必要に応じて直ちに操作する責任があります。

駐車支援では、路面模様とGPS情報を記憶して登録した場所への駐車を支援する、メモリ機能付きプロパイロットパーキングが用意されました。

さらに、後方から車両や自転車が近づいているとき、スライドドアの自動開作動を制限する機能も採用されています。

子どもや高齢者が乗り降りする機会の多いミニバンでは、派手な機能より、このような事故を未然に防ぐ装備のほうが実用的な価値は高いと感じます。


日産エルグランド新型2026年モデルの価格予想は当たった?

新型エルグランドの正式発表前には、アルファードより価格を抑え、630万円前後から登場するのではないかという予想もありました。

しかし、実際の標準グレードは689万7000円からとなり、事前予想より高い価格設定になりました。

グレード 価格(税込)
X e-4ORCE 689万7000円
G e-4ORCE 757万9000円

グレード構成は、標準のX e-4ORCEと上級のG e-4ORCEの2種類です。

両グレードとも第3世代e-POWER、e-4ORCE、両側電動スライドドア、アルミホイール、インテリジェントダイナミックサスペンションなどを装備します。

G e-4ORCEはXより68万2000円高く、14.3インチディスプレイ、1列目と2列目のシートベンチレーション、100V・1500W電源、上級シート表皮などが加わります。

一方、Xにも主要な運転支援機能や大画面ディスプレイなどをまとめた、24万9700円のセットオプションが用意されています。

100V・1500W電源は別途約9万9000円で選択できます。

したがって、価格を抑えながら必要な装備だけを選びたい人にはXが向いています。

反対に、大画面ディスプレイ、電源、シートベンチレーションなどをまとめて装着し、数年後の売却価格も意識するなら、Gを選ぶ考え方もあります。

ここは単純に「安いXがお得」「高いGが豪華」と決めるのではなく、欲しい装備の合計金額で判断するのが大切です。


新型エルグランドとアルファードはどちらがお得?

新型エルグランドを検討する際、避けて通れない比較相手がトヨタ・アルファードです。

2026年モデルの価格比較では、アルファードZ E-Fourが661万9800円、新型エルグランドX e-4ORCEが689万7000円で、エルグランドが27万7200円高くなります。

アルファードZ E-Fourには、100V・1500W電源、前後席のベンチレーション機能、固定式アームレストを備えたエグゼクティブパワーシートなどが装備されています。

内装の分かりやすい豪華さや装備内容を価格に換算すると、専門家からはアルファードのほうが約60万円割安という見方も示されています。

燃費も新型エルグランドがWLTCモード16.8km/Lであるのに対し、アルファードのハイブリッドE-Fourは仕様により17km/L台となり、数値上はアルファードが有利です。

それでも新型エルグランドには、第3世代e-POWERによる力強い加速、e-4ORCEによる安定性、電子制御サスペンションによる走りの質という武器があります。

つまり、装備の豪華さや燃費、価格を重視するならアルファードが有力です。

一方で、自分でハンドルを握る時間が長く、SUVに近い安定感やモーターならではの加速を求めるなら、新型エルグランドを選ぶ理由があります。

新型エルグランドは、安さでアルファードに対抗する車ではなく、走りに価値を付けたミニバンと考えると分かりやすいでしょう。


新型エルグランドの今後をどう予想する?

ここからは、発表済みの事実を踏まえた筆者の私見です。

新型エルグランドは発売時点で2グレードに絞られていますが、この構成が長期間続くとは限らないと考えています。

日産モータースポーツ&カスタマイズからは、AUTECH、AUTECH LINE、VIP、ステップタイプといった派生モデルも展開されました。

さらに、走行性能を重視した車両特性を考えると、将来的にNISMO仕様が追加される可能性も注目されます。ただし、現時点で正式な発売が保証されているわけではありません。

販売を拡大するためには、現在の689万7000円という最低価格が課題になりそうです。

全車e-4ORCEとすることで性能と商品イメージを統一できる反面、雪道をほとんど走らない人や、価格を抑えたい人にとっては選びにくくなっています。

個人的には、装備を整理した2WDモデルや、600万円台前半の入門グレードが将来追加されれば、アルファード以外の選択肢を探す層にも届きやすくなると考えます。

ただし、価格だけを下げて走行性能や静粛性を削ってしまえば、新型エルグランドの個性が薄れてしまいます。

重要なのは、安価なグレードを増やすことよりも、e-POWERと快適な足まわりという核を残しながら、装備の選び方を広げることでしょう。

もう一つ注目したいのが、法人や送迎用途です。

Lサイズミニバンは家族用だけでなく、企業の役員送迎やホテルの送迎車としても使われます。静粛性、3列目の快適性、滑らかな加減速は、こうした用途でも大きな強みになります。

アルファードが圧倒的に普及している市場だからこそ、人と違う上質な送迎車を求める法人需要を取り込めれば、新型エルグランドの存在感は高まりそうです。

筆者としては、新型エルグランドをカタログの装備数だけで判断するのは、少しもったいないと感じます。

購入前には、アルファードと同じ日に試乗し、発進時の反応、カーブでの揺れ、高速道路を想定した直進安定性、2列目と3列目の乗り心地を比べるのがおすすめです。

その違いに価格差以上の価値を感じられるかどうかが、後悔しない車選びの分かれ目になるでしょう。


まとめ

日産エルグランド新型2026年モデルは、16年ぶりのフルモデルチェンジによって、第3世代e-POWER、e-4ORCE、インテリジェントダイナミックサスペンションを採用しました。

ボディサイズは全長4995mm、全幅1895mm、全高1975mmに拡大され、7人乗りの広い室内と高い視点を実現しています。

価格はX e-4ORCEが689万7000円、G e-4ORCEが757万9000円です。事前に予想された630万円前後より高く、アルファードと比べても装備面の割安感は強くありません。

その代わり、モーター駆動の力強さ、4輪制御による安定性、乗員の揺れを抑える足まわりには、新型エルグランドならではの魅力があります。

高級感や価格だけで選ぶのではなく、大きなミニバンでも運転を楽しみたいかという視点で判断すると、自分に合う一台かどうかが見えやすくなるでしょう。


よくある質問

日産エルグランド新型2026年モデルの発売日はいつですか?

新型エルグランドは2026年7月16日に正式発売されました。予約受注は同年5月28日から開始されています。

新型エルグランドの価格はいくらですか?

X e-4ORCEが689万7000円、G e-4ORCEが757万9000円です。オプションや有償ボディカラーを選択すると支払総額は増えるため、最新の見積もりは日産販売店で確認してください。

新型エルグランドに2WDやガソリン車はありますか?

発売時点では設定されていません。全車が第3世代e-POWERと電動4WDのe-4ORCEを搭載しています。

執筆:ソロ(新車・カーライフ愛好家)