新型レヴォーグは「燃費が悪すぎる」と感じる場面はありますが、実燃費は走行環境で大きく変わり、特に短距離・渋滞・頻繁な加減速では伸びにくい車です。
一方、高速道路や信号の少ない道を一定速度で走ると燃費が大幅に改善したというオーナー報告も多く、「いつ乗っても燃費が悪い」と単純に言い切れる車でもありません。
新型レヴォーグは本当に燃費が悪すぎる?
結論からいえば、街乗り中心で燃費を最優先する人には、レヴォーグの燃費はかなり厳しく感じやすいです。
参考となるe燃費のレヴォーグ車レビューでは、車全体の評価が4.1点なのに対し、燃費評価は3点。エクステリア4.3点、インテリア4.3点、走行性能4.6点、積載性・収納性4.4点などと比べても、燃費が弱点として意識されていることが分かります。
特に印象的なのが、2015年2月1日に投稿されたレビューです。
12月に購入したオーナーは、かなり燃費を意識して運転しているにもかかわらず約9km/Lで、場合によっては8km/L台前半も覚悟していると報告しています。
また、2018年6月14日の1.6Lモデルのオーナーからは、1日の走行距離が10km未満という使い方で、燃費が約6km/Lという報告もありました。
2020年11月4日の1.6GT-Sオーナーは、約4年間・2万5000km走行した結果として、街乗り7〜8km/L、郊外約10km/L、高速道路11〜12km/L、高速道路を100km/h程度で一定走行した場合は14〜15km/Lほどだったとしています。
つまり、レヴォーグの実燃費は一つの数字では語れません。
街中では6〜9km/L程度になるケースがある一方、条件が良ければ14〜15km/L以上まで伸びる。この振れ幅の大きさこそが、「レヴォーグは燃費が悪すぎる」という評価につながっていると考えられます。
なお、元になっているオーナー投稿の多くは2014年モデルを中心とした旧世代レヴォーグのデータです。
そのため、これらを現在販売されるレヴォーグの実燃費そのものとして扱うのではなく、「レヴォーグという車がどんな走行条件で燃費を落としやすいのか」を見る材料として考えるのが適切です。
レヴォーグの実燃費は街乗りと高速でどれくらい違う?
レヴォーグの燃費を調べていて特に目につくのは、街乗りと長距離走行で数字が大きく変わることです。
参考レビューから代表的な実燃費を整理すると、次のような傾向が見えてきます。
走行条件 報告されている燃費の例
短距離・渋滞 約5〜8km/L
一般的な街乗り 約8〜12km/L
郊外・流れの良い一般道 約11〜17km/L
高速道路 約12〜15km/L
高速道路で一定速度の好条件 17km/L台の例もあり
もちろん、これは同一車両を同一条件で比較した試験結果ではなく、異なるユーザーによる実体験です。
それでも、多くの投稿で「短距離では悪い」「高速では伸びる」という傾向が共通している点には注目できます。
たとえば2016年8月15日の2.0Lモデルのオーナーは、横浜市周辺でストップ&ゴーが多い街乗りでは8〜9km/L程度、最低6.79km/Lを記録したとしています。
ところが首都高速道路などを使う30〜200km程度の移動では10〜13km/L台、片道200kmを超える長距離では14〜15km/L程度まで改善。
さらに、高速道路を200km連続走行した区間では最高17.7km/Lを記録し、横浜市緑区から高知県須崎市まで約820kmを無給油で走った実績も紹介されています。
同じレヴォーグでも、市街地の8km/Lと高速道路の17.7km/Lでは倍以上の差があります。
ここまで差が出るなら、「レヴォーグの実燃費は何km/L?」と一つの数字だけを見るより、自分が普段どんな道を走るのかを先に考える方が購入判断には役立つと私は思います。

新型レヴォーグの燃費が伸びない理由は?
では、なぜレヴォーグは短距離や街中で燃費が伸びにくいのでしょうか。
元ネタに寄せられたオーナーの意見を見ていくと、大きく分けて「車重」「AWD」「ターボ」「ストップ&ゴー」「走行距離」の影響が見えてきます。
車重があり発進時にエネルギーを使いやすい
レヴォーグは、軽量なコンパクトカーのような車ではありません。
投稿の中には車重1.5トン超という点を挙げる人も多く、停止状態から重い車体を何度も加速させる市街地では、どうしても燃料を多く使います。
価格.comの2015年6月5日のクチコミでも、「ボディが重いため、短い距離で発進加速を繰り返すのは得意ではない」という趣旨の指摘がありました。
約4kmの通勤で7km/L、街中10km程度で9〜12km/L、高速道路12〜15km/L、信号の少ない一般道では14〜17km/Lという具体例も投稿されています。
この差を見ると、単純な排気量以上に「一度速度を落として、また加速する」という行為が燃費に響いていることが分かります。
AWDも燃費だけ見れば不利になりやすい
レヴォーグの大きな特徴の一つがAWDです。
雨天や高速道路などで安心感につながる一方、燃費だけを追求するFFの小型車などと比べれば、駆動系を含めた重量や機械的な抵抗という点では不利になりやすい部分があります。
価格.comの掲示板でも、1.6Lレヴォーグが9km/L前後だったという質問に対し、「四駆であることや重量が大きな要因ではないか」という回答が寄せられていました。
つまり、レヴォーグの場合は燃費だけを切り取るのではなく、AWDによる安定性や走行性能も含めて何にお金を払う車なのかを見る必要があります。
ターボはアクセルの踏み方で燃費差が出やすい
もう一つ重要なのがターボです。
ターボエンジンは小排気量でも必要なときに大きな力を出せるのが魅力ですが、アクセルを踏み込んで過給を使えば、その分だけ燃料消費も増えます。
2015年5月6日に投稿したオーナーも、ターボを効かせた加速は2.5L自然吸気エンジン以上に気持ち良い一方、加速を楽しむほど当然燃費は悪くなるという趣旨の評価をしています。
これはレヴォーグの悩ましいところです。
燃費を伸ばそうとしてアクセルを抑えれば数字は改善しやすくなりますが、せっかくのターボエンジンによる気持ち良い加速を楽しめば燃費は下がる。
「走りを楽しめる性能」と「低燃費」を同時に最大化するのは難しいという、非常に分かりやすい関係です。
短距離走行では不利な条件が重なる
短距離走行もレヴォーグの燃費を悪化させる大きな要因と考えられます。
2014年12月14日の1.6GTオーナーは、約12kmの通勤で冬場10km/L前後、アクセルを踏み込むと8km/L程度、夏場は12km/L程度だったと投稿しています。
冬はアイドリングストップが10km以上走行しないと作動しないことがあるとも記載していました。
2018年には、1日の走行距離が10km未満で約6km/Lという報告もあります。
エンジンが十分に暖まる前に目的地へ着くような「ちょい乗り」は、燃費を伸ばすには厳しい環境です。
私はここが、新型レヴォーグを検討するときにかなり重要なポイントだと考えています。
毎日3〜5km程度の買い物や送迎が中心の人と、毎週高速道路を100km走る人では、同じレヴォーグを買っても燃費に対する評価がまったく違ってくる可能性があります。
実燃費とメーター表示に差が出ることもある
レヴォーグの燃費を考えるときには、メーターに表示される平均燃費と、実際に給油量から計算した燃費を分けて考える必要があります。
2019年2月2日の2.0L STIオーナーは、約1万km走行した時点で、給油ごとの表示燃費と満タン法による実燃費に約10%の差があると投稿しています。
また2020年11月の1.6GT-Sオーナーも、実燃費より表示燃費の方が1〜1.5km/L程度高く表示されるとしています。
2017年5月2日の1.6Lオーナーの例では、メーター表示15.0km/Lに対し、満タン法では約13.6km/Lだったとのことです。
もちろん、満タン法にも給油時の停止位置や給油量による誤差があります。
それでも、「メーターに15km/Lと出たから実際にも必ず15km/L走っている」とは限らない点には注意したいところです。
中古車や新車の試乗で燃費を確認するときも、短時間の平均燃費表示だけを見て判断すると実態を読み違える可能性があります。
できればオーナーによる複数回の給油記録や、長期間の平均値を見る方が参考になるでしょう。
レヴォーグの燃費を伸ばすにはどうすればいい?
オーナー報告を追っていくと、燃費を伸ばす方法についても共通点があります。
特に効果が分かりやすいのが、一定速度で走ることです。
2016年4月7日の1.6Lオーナーは、高速道路で一定速度85km/hをベースに走り、下り坂や上り坂を早めに意識して運転することで、メーター表示ながら21km/L超を記録しています。
普段の通勤ではエアコンなしでも13〜15km/L程度が限界だったというため、高速道路の一定走行がいかに有利かが分かります。
2015年1月27日の投稿では、アクセルを一定に保つようになってから日々の表示燃費が14〜18.8km/Lまで伸びたという例もありました。
さらに、純正18インチタイヤから17インチのスタッドレスタイヤに変更した際、約1km/L良くなったという報告もあります。
ただし、タイヤによる燃費差は銘柄、空気圧、気温、道路状況などにも左右されるため、すべての車で同じ改善幅になるわけではありません。
燃費を意識するなら、
- 急加速を減らす
- 信号の先を見て不要な加減速を避ける
- 高速道路では速度変化を少なくする
- 短距離走行を何度も繰り返さない
- メーター表示だけでなく給油量でも燃費を確認する
といった基本が重要です。
レヴォーグの場合、この基本的な運転の差が数字に表れやすい車といえそうです。
「燃費が悪すぎる」かどうかは車の使い方で評価が変わる
ここからは私見です。
私は、レヴォーグの燃費について「悪いか、悪くないか」の二択で評価するより、自分の用途に対して燃費性能が合っているかで判断するべきだと考えています。
たとえば、価格.comでは2015年6月5日、1.6 EyeSight Proud Editionの試乗車を1週間借りたユーザーが、カタログ値16km/Lに対して実際は約9km/Lだったと投稿しました。
同じ家庭にあった3.5Lのエスティマ3.5アエラスも約9km/Lだったため、排気量が半分以下のレヴォーグと燃費が変わらないことに驚いたという内容です。
その直前に借りていたホンダ・ヴェゼル ハイブリッドZについては、カタログ値24.2km/Lに対し実際は約19km/Lだったとも書かれています。
街乗りの燃費だけを比較すれば、確かにレヴォーグに厳しい印象を持つのも理解できます。
一方で、これはレヴォーグとハイブリッドSUVで「得意科目」が違うと考えた方が分かりやすいでしょう。
ストップ&ゴーの多い市街地では、減速時のエネルギーを回収し、低速域でモーターを活用できるハイブリッド車が燃費面で有利になりやすい。
対してレヴォーグは、AWD、ターボエンジン、高速安定性、積載性などをまとめて楽しむタイプのステーションワゴンです。
実際、2.0GT-Sのオーナーからは、約8000km走行した全平均燃費が約13km/Lという報告もあります。
ストップ&ゴーが多いと10km/Lを下回るものの、流れの良い道路なら11km/Lを超え、遠出中心では12km/Lを下回ることがほとんどなかったとしています。
一方で箱根ターンパイクをS#モードで積極的に走った際には5km/Lを下回ったとのこと。
これほど条件による変化が大きいなら、レヴォーグの燃費について重要なのは「平均何km/Lか」という数字以上に、どの場面でどれだけ変わるのかを知った上で買うことだと思います。
毎日数kmの渋滞通勤が中心で、燃料代をできる限り抑えたいなら、レヴォーグよりハイブリッド車などを選ぶ方が合理的でしょう。
反対に、高速道路を使った旅行や長距離ドライブが多く、走行安定性や荷室、加速性能まで含めて選ぶなら、街乗り燃費だけを理由に候補から外すのは少し早いと感じます。
「燃費が悪すぎる」という検索ワードだけを見ると欠点の大きい車に思えますが、実態は燃費の得意・不得意がはっきりした車と表現する方が近いでしょう。
まとめ
新型レヴォーグの燃費について調べると、街乗りでは6〜9km/L程度という厳しいオーナー報告がある一方、郊外や高速道路では12〜15km/L、条件次第では17km/L台まで伸びた例も確認できます。
燃費が伸びにくい背景には、1.5トン級の車重、AWD、ターボエンジンに加え、短距離走行やストップ&ゴーの多さが関係していると考えられます。
特にレヴォーグは走行条件による燃費差が大きく、短距離の街乗り中心なのか、郊外や高速道路中心なのかで満足度は大きく変わります。
そのため「新型レヴォーグは燃費が悪すぎるのか」という疑問への答えは、街乗り燃費だけを重視すれば悪いと感じやすいものの、高速・長距離まで含めれば一概に悪すぎるとは言えない、というのが私の見方です。
燃費最優先ならハイブリッド車なども比較しつつ、レヴォーグを選ぶなら燃料代だけでなく、AWDの安心感、走行性能、長距離の快適性、荷室の使いやすさまで含めて判断するのが賢いでしょう。
よくある質問
新型レヴォーグの実燃費は何km/Lくらいですか?
元ネタにあるオーナー報告では、旧世代を中心に街乗りで6〜12km/L程度、高速道路では12〜15km/L程度という例が多く見られます。
ただし車両の世代、エンジン、渋滞、気温、走行距離、アクセル操作などで大きく変わるため、一つの数字だけで判断しない方がよいでしょう。
レヴォーグはなぜ街乗りで燃費が悪くなるのですか?
車重があり、停止状態からの加速を繰り返すと燃料を使いやすいことに加え、AWDやターボ車という特性も影響すると考えられます。
特に数km程度の短距離移動や渋滞では燃費が伸びにくく、高速道路など一定速度で走れる環境との差が大きくなります。
レヴォーグでも15km/L以上走ることはありますか?
あります。
元ネタでは高速道路や信号の少ない道路で14〜17km/L台を記録した例があり、高速200kmの連続走行で17.7km/Lという報告や、表示燃費で20km/Lを超えた例もあります。ただし、特殊な好条件で出た数値を日常的な実燃費と考えないことが大切です。