日産GT-R Premium Edition 17は、R35型GT-Rが発売10周年を迎える節目に大幅改良された2017年モデルの上級グレードで、性能だけでなく快適性や質感まで大きく磨かれたモデルです。
2007年に登場したR35型GT-Rは、毎年のように改良を積み重ねてきました。その中でも2017年モデル、いわゆる「MY17」は、R35史上でも特に変更点が多いビッグマイナーチェンジとして知られています。
日産GT-R Premium Edition 17は、R35型GT-Rの2017年モデルに設定されたPremium Edition(プレミアムエディション)です。
日産は2016年4月のニューヨーク国際オートショーで大幅改良されたGT-Rを初公開し、日本では2016年7月11日に「NISSAN GT-R」17年モデルの発売を発表しました。
R35型GT-Rは2007年に登場しているため、2017年モデルはデビューから約10年という大きな節目にあたります。
単純な外観変更にとどまらず、エンジン、空力性能、ボディ、乗り心地、インテリアなど幅広い部分に手が入り、当時としては2007年の発売以来最大規模のビッグマイナーチェンジとなりました。
主な基本スペックを整理すると、次のようになります。
項目 GT-R Premium Edition ’17
型式世代 R35
年式 2017年モデル
エンジン VR38DETT
総排気量 3,799cc
最高出力 約573PS
最大トルク 約64.6kgf・m
駆動方式 4WD
トランスミッション 6速DCT
全長 4,710mm
全幅 1,895mm
全高 1,370mm
車両重量 約1,770kg
数字だけを見ると「従来型GT-Rの出力をさらに高めたモデル」という印象を持つかもしれません。
しかしMY17の本当のポイントは、単純な速さよりもGT-Rをより完成度の高いロードカーへ仕上げたことにあると私は感じます。
2017年モデルのGT-Rでまず目を引くのが、フロントデザインです。
日産が当時ブランド共通のデザインとして展開していた「Vモーショングリル」がGT-Rにも採用され、従来型よりもグリル開口部の存在感が増しています。
ただし、これは単なるデザイン変更ではありません。
フロント周辺は、空気抵抗だけを見るのではなく、空気抵抗・ダウンフォース・冷却性能という3つの要素を高いレベルで両立することを狙って改良されました。
大出力エンジンを搭載するGT-Rでは、速く走れば走るほどエンジンやブレーキを冷やす空気が必要になります。一方、冷却用の開口部を広げれば、そのままでは空気抵抗が増える可能性があります。
そこでMY17では、速さだけではなく、冷却と高速安定性まで含めて空気の流れを整えています。
ボンネットについても剛性を高め、超高速域での変形を抑える対策が行われました。
さらに新形状のフロントスポイラーを採用し、高速走行時に車体を路面へ押さえつけるダウンフォース性能も追求されています。
一般道では体感しにくい部分ですが、GT-Rが「見た目だけのスポーツカーではない」と感じさせるポイントです。
デザイン変更がそのまま性能向上につながっているところに、GT-Rらしい合理性があります。
VR38DETTは約573PSへ、初期型から大幅に進化
GT-R Premium Edition 17に搭載されるエンジンは、R35ではおなじみの3.8L V型6気筒ツインターボ「VR38DETT」です。
GT-Rでは、このVR38DETTを専門の「匠」が1基ずつ組み立てることでも知られています。
2017年モデルではエンジンにも改良が施され、最高出力は565HP、国内表記ではおよそ573PSまで向上しました。
最大トルクは467ft-lb、約64.6kgf・mです。
参考資料では、初期のR35型GT-Rと比較して出力が100PS近く向上したとされています。
ここがR35の面白いところです。
普通ならフルモデルチェンジで実現するほどの性能向上を、R35は同じ基本モデルを熟成させながら積み重ねてきました。
最高出力だけを追いかけると「何馬力あるか」という話に目が行きがちですが、2017年モデルでは改良型6速デュアルクラッチトランスミッションとの組み合わせによって、中速域から高速域までの加速の滑らかさも高められています。
つまり、アクセルを踏んだ瞬間だけ強烈なのではなく、実際に運転したときの扱いやすさまで含めて性能を整えたモデルと考えたほうが分かりやすいでしょう。
個人的には、この方向性こそMY17の魅力だと思います。
スペック競争だけなら後から登場したさらに高性能な車もありますが、GT-R Premium Edition 17は「性能を日常でも使いやすくする」という熟成が進んだ世代だからです。
「Premium Edition」という名前を見ると、どのような位置付けなのか気になる人も多いでしょう。
GT-Rには通常モデルだけでなく、よりサーキット性能を追求したNISMOなど複数の仕様が存在します。
Premium Editionは名前の通り、性能一辺倒ではなく、GT-R本来の速さを持ちながら快適性や質感も重視するユーザーに向いたグレードと考えると分かりやすいでしょう。
GT-Rはスーパーカー級の動力性能を持っていますが、R35は「特別な日にだけ乗る車」ではなく、日常でも使える高性能車という考え方も大きな特徴です。
その中でPremium Editionは、GT-Rの性能を楽しみつつ、移動そのものの快適性も重視したい人と相性の良い立ち位置です。
一方、NISMOはモータースポーツで培った技術をより強く反映し、空力や足回りなどを含めて走行性能を突き詰めたキャラクターになります。
どちらが優れているというより、目的が違います。
私なら「休日の峠やサーキット性能を最優先するならNISMO、街乗りや長距離移動まで含めてGT-Rを楽しむならPremium Edition」という見方をします。
特に中古車としてGT-Rを検討する場合、NISMOという名前だけで選ぶのではなく、実際に自分がどのような場面で乗るかを考えたほうが、購入後の満足度は高くなるはずです。
2017年型GT-RがR35の歴史で重要な理由
R35型GT-Rは、結果として非常に長いモデルライフを送ることになりました。
2007年の登場から長期間にわたり改良が続けられ、2017年モデルはその歴史のほぼ中間地点で行われた重要なアップデートにあたります。
参考資料では、同クラスの海外スポーツカーと比較してもR35のモデルライフの長さが特徴として挙げられています。
例えばポルシェ911は、R35が現役だった期間に997型から991型、さらに992型へと世代交代しました。
ランボルギーニのガヤルドやアヴェンタドールも、おおむね10年前後というサイクルで次のモデルへ交代しています。
それに対してR35は基本的な車体形式を維持しながら、改良を繰り返して性能を高めてきました。
これは弱点でもあり、強みでもあります。
新しいプラットフォームを次々投入するライバルに比べれば、基本設計の古さが意識される場面もあります。
しかし逆に考えると、長期間にわたって同じ車を改良してきたからこそ、不満点を一つずつ潰して完成度を高めることができました。
Premium Edition 17は、その「熟成型GT-R」を象徴するモデルの一つと言えるでしょう。
初期型R35の荒々しい印象を好む人もいると思いますが、幅広い使い方を考えるなら、MY17以降の完成度の高さには大きな価値があります。
「日産 GT-R Premium Edition ’17」という名前を検索すると、実車だけでなくゲーム「グランツーリスモ」シリーズの情報が多く表示されることがあります。
この車は「グランツーリスモSPORT」と「グランツーリスモ7」に収録されています。
グランツーリスモSPORTでは9,477,000クレジットで購入できる車両として登場しました。
ゲーム内ではカテゴリーN600に分類され、初期PPは587.02とされています。
実車同様に3,799ccのVR38DETT、4WD、6速トランスミッションといった特徴が再現されており、GT-Rらしい高いトラクション性能を楽しめる車です。
グランツーリスモSPORTでは、カフェのメニューブックに関連した「日産 GT-R」のコレクションを通じて入手できる仕組みもあります。
さらにゲーム内ではGT-Rカップへの参戦が可能で、チューニングによって性能を大幅に高めることもできます。
グランツーリスモ7のVer.1.43ではエンジンスワップにも対応し、BRZドリフトカー由来のLS7系エンジンを搭載できる仕様が追加されたとされています。
もちろん、これは実車のPremium Edition 17本来の仕様とは別のゲーム上の楽しみ方です。
検索していると実車情報とゲーム情報が混ざりやすいため、「GT-R Premium Edition ’17」という名称は、グランツーリスモ収録車としても広く使われていると覚えておくと情報を整理しやすくなります。
ここからは私見です。
私はGT-R Premium Edition 17の価値は、「2017年で573PSだった」という数字だけでは判断できないと思っています。
今では600PSを超えるスポーツカーやEVも珍しくありません。そのため、スペックだけを最新車と比べれば、GT-Rの数字だけが圧倒的に見える時代ではなくなりました。
それでもMY17が魅力的なのは、約10年かけて熟成したR35の走りを、一つの完成形に近い状態で味わえることです。
特に注目したいのは、エンジンだけを強くしたわけではない点です。
空力性能、冷却性能、ボンネット剛性、トランスミッション、ハンドリング、内外装など、車全体を同じ方向へ進化させています。
車選びでは最高出力や0-100km/h加速の数字ばかりが話題になりがちですが、実際に所有すると重要になるのは「どれだけ気持ちよく使えるか」です。
Premium Editionというグレードは、その意味でGT-Rの魅力を理解しやすい存在だと私は考えます。
サーキット専用車のように極端ではなく、それでいて普通のスポーツカーでは味わえない圧倒的な性能を持っているからです。
もう一つ注目したいのは、R35が長寿命だったからこそ、同じ「R35 GT-R」でも年式によって性格がかなり違うことです。
中古車情報で単に「R35」と書かれていても、初期型とMY17では、出力もデザインも乗り味も異なります。
そのため中古GT-Rを探すときは、「R35だから同じ」と考えるのではなく、年式や改良内容まで確認することが重要です。
この視点で見ると、Premium Edition 17は価格だけではなく、「R35のどの時代を買うか」という判断基準を考えるうえでも分かりやすいモデルだと思います。
まとめ
日産GT-R Premium Edition 17は、R35型GT-Rの発売約10周年という節目に登場した2017年モデルの上級グレードです。
2016年4月のニューヨーク国際オートショーで公開された17年モデルでは、2007年のR35登場以来最大規模となるビッグマイナーチェンジが実施されました。
Vモーショングリルを採用した新しいフロントデザインだけでなく、空気抵抗・ダウンフォース・冷却性能を総合的に改善。3.8LツインターボのVR38DETTも改良され、最高出力は約573PS、最大トルクは約64.6kgf・mまで高められています。
Premium Editionは、GT-Rらしい圧倒的な性能を持ちながら、NISMOほど走行性能だけに振り切らず、快適性や上質さとのバランスを重視したい人に注目したいグレードです。
個人的には、MY17はR35の「古さ」よりも「熟成」という言葉が似合う世代だと感じます。約10年間積み重ねてきた改良が車全体に反映されていることこそ、GT-R Premium Edition 17最大の特徴でしょう。
よくある質問
3.8L V型6気筒ツインターボのVR38DETTです。2017年モデルでは改良され、最高出力はおよそ573PS、最大トルクは約64.6kgf・mとされています。
名称の「’17」が示す通り、2017年モデル(MY17)です。大幅改良型は2016年4月のニューヨーク国際オートショーで初公開され、日本では2016年7月11日に17年モデルの発売が発表されました。
はい。「日産 GT-R Premium Edition ’17」としてグランツーリスモSPORTとグランツーリスモ7に登場します。実車の特徴を楽しめるだけでなく、ゲーム内ではチューニングや対応アップデートによるエンジンスワップなども楽しめます。
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