2024年の日産サクラは、一般ユーザー向けではXとGが中心で、走行性能はほぼ共通、主な違いは安全・運転支援装備やナビ、内外装の仕立てにあります。
2024年5月30日時点の価格はXが259万9,000円、Gが308万2,000円。約48万円の価格差をどう見るかが、グレード選びの大きなポイントです。
2024年の日産サクラはどんな車両構成だった?
日産サクラは、日産初の軽乗用EVとして2022年5月に発表され、同年6月に発売されたモデルです。軽自動車らしい扱いやすいサイズに、20kWhの駆動用バッテリーとEVならではの力強いモーターを組み合わせています。
2024年モデルを理解するうえで、まず押さえておきたいのがグレード構成です。
もともとサクラには「S」「X」「G」という3つのグレードが設定されていました。しかし、当時のSはレンタカーなどを含む法人需要を主に想定した仕様で、個人ユーザーが日産公式サイトなどで購入を検討する場合は、実質的にXとGの2グレード比較が中心でした。
2024年5月30日時点の代表的な車両構成は次のとおりです。
項目 X G
車両価格 259万9,000円 308万2,000円
型式 ZAA-B6AW ZAA-B6AW
車両重量 1,070kg 1,080kg
乗車定員 4名 4名
駆動方式 前輪駆動 前輪駆動
全長 3,395mm 3,395mm
全幅 1,475mm 1,475mm
全高 1,655mm 1,655mm
最小回転半径 4.8m 4.8m
つまり2024年の日産サクラは、「安いグレードは走りも大幅に落ちる」という構成ではありませんでした。
Xでもサクラの基本的なEV性能をほぼそのまま味わえる一方、Gでは運転支援や快適装備、ナビ、内外装の質感を充実させるという分かりやすい階層になっています。
車選びでコスパを重視する私としては、この構成はかなり重要だと感じます。単純に「上級グレードほど速い」という車ではないため、自分が必要とする装備を見極めれば、Xでも十分に満足できる可能性が高いからです。
日産サクラのグレード違いは?XとGで走行性能はほぼ同じ
日産サクラのXとGを比較したとき、まず意外に感じるのが走行性能の差がほとんどないことです。
モーターや駆動用バッテリーなど、EVとして重要な基本部分は両グレードで共通しています。
サクラは20kWhのリチウムイオンバッテリーを搭載し、WLTCモードの一充電走行距離は180km。モーターの最高出力は47kW、最大トルクは195N・mです。
195N・mという最大トルクは、一般的な軽ターボ車と比べてもかなり力強い数字です。EVは発進直後から大きなトルクを使えるため、街中の信号発進や坂道、幹線道路への合流などでスムーズな加速を感じやすいのが特徴です。
XとGの差として挙げられるのは、2024年モデルでは車両重量がXの1,070kgに対して、Gが1,080kgと10kg重いこと。ただし、これによって実用上の走行性能に明確な差が出ると考える必要はないでしょう。
ボディサイズも両グレード共通で、全長3,395mm×全幅1,475mm×全高1,655mm。最小回転半径も4.8mです。
したがって、「安いXにすると航続距離が短くなる」「Gだけモーターが強力になる」といった違いはありません。
これは日産サクラのグレード選びで非常に大事なポイントです。
個人的には、EVとしての走りそのものを目的に買うならXでも十分だと考えます。約48万円高いGの価値は、速さではなく、その大部分が装備の充実度にあるからです。
2024年の日産サクラはXとGで外装・内装がどう違う?
走行性能がほぼ共通である一方、XとGでは見た目や車内の仕立てに違いがあります。
2024年モデルではボディカラーの選択肢にも差があり、Xは季節をイメージした2トーンのシーズンカラー4色と単色6色の計10色が用意されていました。
一方のGでは、Xで選べる10色に加えて2トーンカラー5色が設定され、計15色から選択可能でした。
つまり、色に強いこだわりがある人ほどGを選ぶ理由が増えます。
エクステリアではヘッドライトの機能も異なります。
両グレードともLEDヘッドランプですが、Xはマニュアルレベライザーとハイビームアシストを採用。Gにはオートレベライザー付きのアダプティブLEDヘッドライトシステムが装備されます。
アダプティブLEDヘッドライトは、周囲の状況に応じて照射範囲を制御する装備です。夜間走行が多い人にとっては、単なる高級装備というより実用性につながる部分でしょう。
フロントまわりも、Gにはクリアブラックシールドが使われ、Xより上質感を強めた仕立てとなっています。
インテリアでは、Gのインストルメントパネルやドアフィニッシャーにカッパー加飾が採用される点が特徴です。
サクラはもともと和の雰囲気を取り入れたデザインが特徴ですが、Gでは装飾によって上級グレードらしさがより分かりやすく表現されています。
また、GにはUSB電源ソケットのType-AとType-Cがそれぞれ1個ずつ標準装備され、2024年モデルのXではオプション扱いでした。
さらに、より質感を高めるプレミアムインテリアパッケージを選択できたのもGです。
ただ、ここは冷静に考えたいところです。
カッパー加飾や選べるボディカラーの多さは確かに魅力ですが、日常の移動に必要な基本性能が大きく変わるわけではありません。見た目へのこだわりがそれほど強くないなら、Xのほうが価格とのバランスは取りやすいと私は感じます。
ナビとプロパイロットが2024年サクラの大きなグレード差
日産サクラのXとGで、価格差を実感しやすいのがナビゲーションと運転支援装備です。
2024年モデルのXは、基本的にオーディオレスで2スピーカーという構成でした。
対してGでは、EV専用NissanConnectナビゲーションシステム、NissanConnect専用車載通信ユニット、ETC2.0ユニットが標準装備され、スピーカーも6個となります。
つまりGは、購入後にナビや通信環境を整える手間が少ない「最初からそろった仕様」と考えると分かりやすいでしょう。
安全装備については、インテリジェントエマージェンシーブレーキをはじめ、日産が「360°セーフティアシスト」と呼ぶ機能の多くがXとGの両方に用意されていました。
そのため、Xだから安全装備が極端に少ないというわけではありません。
一方で明確な差となるのが、プロパイロットなどの運転支援機能です。
2024年当時、Gにはプロパイロット、プロパイロット緊急停止支援システム(SOSコール機能付き)、SOSコールが標準装備されていました。
さらに、運転席SRSニーエアバッグ、後席のロードリミッター付きプリテンショナーシートベルト、インテリジェントアラウンドビューモニターなどもGでは標準装備となっていました。
プロパイロットは高速道路などでアクセル、ブレーキ、ステアリング操作を支援する機能です。ドライバー自身が周囲を確認し、安全運転を続ける必要はありますが、長時間の走行時には負担軽減につながります。
一方、サクラという車の性格を考えると、ここは少し面白いポイントです。
サクラの一充電走行距離はWLTCモード180kmで、買い物、送迎、近距離通勤といった街乗り用途との相性が良いEVです。
そのため、高速道路を頻繁に使わない人なら「プロパイロットを標準装備するGが本当に必要なのか?」を一度考えてみる価値があります。
私は、サクラの主な用途が片道数kmから数十km程度の買い物や通勤なら、Gの装備をすべて使い切れないケースも少なくないと考えます。
逆に、高速道路も利用する、駐車時にアラウンドビューモニターを積極的に使いたい、NissanConnectナビまで一式そろった状態がいいという人なら、Gの価格差には十分な意味があります。
2024年モデルと2026年改良型では車両構成がどう変わった?
2024年の日産サクラを調べている人に、ぜひ知っておいてほしいのが、その後の車両構成の変化です。
日産は2026年4月16日にサクラのマイナーチェンジを発表し、注文を開始しました。発売は2026年夏と案内され、グレード構成や標準装備が見直されています。
2026年改良型では、Sが改めてエントリーグレードとして位置づけられ、S・X・Gの3グレード構成が明確になりました。
価格はSが244万8,600円、Xが259万9,300円、Gが299万8,600円とされています。
2026年4月1日以降のCEV補助金58万円を適用した場合の参考額は、Sが186万8,600円、Xが201万9,300円、Gが241万8,600円です。
ただし、補助金は登録時期や制度の条件によって変わる可能性があるため、実際の購入時には最新の制度を確認する必要があります。
注目したいのは、2024年モデルではGとの差として意識されていた装備の一部が、2026年改良型ではXにも標準化されたことです。
たとえばXには、インテリジェントアラウンドビューモニター、前席シートヒーター、ステアリングヒーターなどが標準装備されました。
つまり2026年型では、Xの「ちょうどいいグレード」としての魅力がさらに強まったと見ることができます。
一方のGは、プロパイロットやSOSコールなどを備える上級グレードとして位置づけられています。
また、2026年型でも基本性能は3グレードで共通し、20kWhバッテリー、一充電走行距離180km、最高出力47kW、最大トルク195N・mという基本構成です。
この変化を知っておくと、中古車で2024年式サクラを探すときにも役立ちます。
中古車サイトで「X」と書かれていても、2024年式と2026年型では標準装備の範囲が異なります。グレード名だけを見て「この装備は付いているはず」と判断しないことが重要です。
特にアラウンドビューモニター、ナビ、プロパイロット、シートヒーターなどは、年式やメーカーオプションによって仕様が変わるため、現車ごとの装備確認が欠かせません。
日産サクラのXとG、2024年モデルならどちらを選ぶ?
2024年モデルの日産サクラを今あらためて選ぶなら、私はまずXを基準に考えるのがおすすめだと思います。
理由はシンプルで、サクラの魅力であるモーター性能や20kWhバッテリー、180kmのWLTC航続距離、軽自動車サイズの取り回しやすさといった部分を、Xでもほぼ同じように得られるからです。
2024年5月30日時点ではXが259万9,000円、Gが308万2,000円で、その差は48万3,000円です。
約48万円あれば、かなり大きな差です。
もちろんGにはNissanConnectナビ、ETC2.0、6スピーカー、プロパイロット、SOSコール、アダプティブLEDヘッドライトなど、魅力的な標準装備がそろっています。
その装備を積極的に使うなら、Gを選ぶ意味は十分にあります。
一方、近所の買い物や通勤が中心で、高速道路にはあまり乗らないという使い方なら、装備のために約48万円を上乗せするよりXを選ぶ考え方も合理的です。
特に中古車では、Xにもナビやアラウンドビューモニターなどが装着された車両が存在します。
2024年11月中旬時点の中古車市場では、サクラは全国900台以上が流通し、Xは約600台、Gは約260台とされていました。Xのほうが選択肢が多いため、装備条件を細かく指定して探しやすいのもメリットです。
当時の目安では、Xは総額140万~270万円、Gは165万~300万円程度。低走行の車両でも、新車よりかなり手頃な価格で見つかるケースがありました。
中古車価格は現在の在庫状況や車両状態で大きく変動するため、最新の販売価格は個別に確認する必要があります。
ここで私が重視したいのは、中古車なら「XかGか」よりも「実際に何が付いているか」を見ることです。
同じXでもナビ付き、アラウンドビューモニター付き、シートヒーター付きなど仕様はさまざまです。逆に、必要のない装備まで含めてGを選ぶより、条件に合ったXを探したほうがコスパが高くなることがあります。
これは新車のカタログ比較だけでは見えにくい、中古車選びならではのポイントでしょう。
筆者の考察|サクラはグレードより「使い方」を先に決めたい
個人的には、日産サクラのグレード選びで最初に考えるべきなのは予算でも装備表でもなく、自分がこの車をどこまで走らせるのかだと思います。
サクラの一充電走行距離はWLTCモード180kmです。
日常の買い物や送迎、近距離通勤なら十分使いやすい一方、往復100kmを超える移動や高速道路を使う遠出を頻繁に行う人には、充電計画が必要になります。
普通充電では満充電まで約8時間、急速充電では約40分で80%が一つの目安とされています。
自宅で200V普通充電ができ、毎日の走行が数十km程度なら、夜に充電して翌朝使うというEVらしい便利さを活かしやすいでしょう。
反対に、自宅や生活動線上に充電設備がなく、外出先の急速充電を頻繁に使う前提では、グレード以前にサクラそのものが自分の生活に合うか確認したほうがいいと思います。
そのうえでグレードを決めるなら、街乗り中心ならX、運転支援やナビなどを最初から充実させたいならGという整理が分かりやすいです。
2024年モデルを中古で探す場合は、さらに面白い状況になります。
新車時には約48万円あったXとGの価格差が、中古市場では縮まっている車両もあります。もし同程度の年式・走行距離でGとの差が十数万円程度しかないなら、プロパイロットやNissanConnectナビなどを含めた装備差を考えてGを選ぶ価値が高まります。
逆に、装備の充実したXが安く見つかれば、それこそコスパ重視では狙い目です。
つまり2024年サクラの中古車選びでは、新車時のグレード序列をそのまま当てはめないことが大切です。
「Xだから下」「Gだから得」ではなく、価格、走行距離、バッテリーの状態、装備内容、保証の残りなどを1台ずつ比較するほうが、賢い買い方につながると私は考えます。
まとめ|2024年日産サクラのグレード違いは装備で見極めよう
2024年の日産サクラは、個人向けではXとGの比較が中心でした。2024年5月30日時点の車両価格はXが259万9,000円、Gが308万2,000円です。
一方、20kWhバッテリーやモーターなどEVとしての基本部分はほぼ共通で、Xを選んでもサクラ本来の走行性能が大きく落ちるわけではありません。
大きな違いは、プロパイロット、SOSコール、アダプティブLEDヘッドライト、NissanConnectナビ、6スピーカー、内外装の加飾などです。
そのため、コスパ重視ならX、先進運転支援や装備の充実度を重視するならGという選び方が基本になります。
また2026年改良型ではS・X・Gの3グレード構成となり、Xの標準装備も強化されました。2024年式を中古で探す場合は、現行型と装備内容が異なることを理解したうえで、年式だけでなく実車のオプションまで確認することが重要です。
サクラはグレードによる走りの差よりも装備差が大きい車です。だからこそ、高いグレードを選ぶこと自体を目的にせず、「自分が本当に使う装備にいくら払うか」という視点で選ぶと、納得感のある1台を見つけやすいでしょう。
よくある質問
2024年の日産サクラは何グレードありますか?
日産の発表上はS・X・Gがありましたが、2024年当時のSは主に法人需要向けでした。そのため、一般ユーザーの新車選びではXとGの2グレードを比較するケースが中心でした。
日産サクラのXとGで航続距離は変わりますか?
基本的には変わりません。20kWhの駆動用バッテリーを搭載し、WLTCモードの一充電走行距離は180kmという点が共通しており、グレード差は主に装備内容にあります。
2024年式サクラの中古車はXとGのどちらがおすすめですか?
価格重視ならXが有力ですが、中古車では新車時よりGとの価格差が小さくなっている場合があります。ナビ、プロパイロット、アラウンドビューモニターなど実際の装備と車両価格を1台ごとに比較して選ぶのがおすすめです。