日産エルグランド新型のグレード構成を解説|VIP・オーテック・4人乗り・8人乗り比較

日産エルグランド新型はX・Gを軸に、AUTECHやVIPなどを展開しますが、現時点では全車7人乗りで、4人乗り・8人乗りは設定されていません。

新型エルグランドのグレード選びでは、価格だけでなく、後付けできない装備や乗車定員の違いを契約前に確認することが重要です。

日産エルグランド新型のグレード構成はどうなっている?

日産エルグランド新型は、標準モデルの「X」と上級モデルの「G」を基本に、個性や用途に合わせた派生モデルを加えた構成です。

報道されている主なラインアップは、X、G、AUTECH LINE、AUTECH“G-spec”、AUTECH、VIPの6グレードです。これに、乗り降りを補助するロングステップを備えた「ステップタイプ」も用意されます。

重要なのは、グレードが増えても、パワートレーンと駆動方式には大きな差がないことです。

全車が1.5L直列3気筒ターボエンジンを発電専用に使う第3世代「e-POWER」と、前後モーターを緻密に制御する電動4WD「e-4ORCE」を搭載します。

つまり、従来のミニバンのように「安い2WDか、安心感のある4WDか」「ガソリン車かハイブリッド車か」で迷う必要はありません。どのグレードを選んでも基本的な走行システムは共通です。

発電用エンジンは最高出力140ps、最大トルク228Nmとされ、走行用モーターは前輪側が205ps・330Nm、後輪側が136ps・195Nmを発生します。

さらに、走行状態に合わせてショックアブソーバーの減衰力を変える「インテリジェントダイナミックサスペンション」も全車に採用されています。

そのため、新型エルグランドのグレード選びは、走行性能の優劣よりも、内装、快適装備、外観、後席の使い方にいくら払うかを考える作業になります。

主なグレードの特徴を整理すると、次のようになります。

グレード 主な特徴 向いている人
X 価格を抑えた基本グレード 必要な装備を選んで付けたい人
G 快適装備を充実させた上級グレード 家族利用と快適性を両立したい人
AUTECH LINE スポーティな専用外装と内装 見た目に個性が欲しい人
AUTECH 専用ナッパレザーや専用意匠を採用 上質さとスポーティさを求める人
VIP 後席重視の最上級仕様 送迎、法人利用、後席でくつろぎたい人
ステップタイプ 助手席側に電動ロングステップを装備 高齢者や子どもの乗降を助けたい人

車両価格は標準グレードのXが689万7000円、Gが757万9000円とされています。カスタムモデルを含めると、ラインアップ全体では689万7000円から869万円台です。

メーカー希望小売価格は参考価格であり、特別塗装色、メーカーオプション、ディーラーオプション、税金、登録費用、保険料、リサイクル料金などは別途必要です。


日産エルグランド新型のXとGは何が違う?

新型エルグランドの標準車で迷ったら、まずXとGの違いを確認しましょう。

Xは689万7000円、Gは757万9000円で、価格差は68万2000円です。どちらもe-POWERとe-4ORCEを搭載するため、動力性能や駆動方式を理由にGを選ぶ必要はありません。

違いの中心は快適装備です。

Gには、通信機能を備えたインフォテインメントシステム、ETC2.0、後席専用モニター、100V・1500W電源コンセントなどが標準装備されます。

さらに、フロントシートとセカンドシートのベンチレーション、プラズマクラスター、リヤアンビエントライト、フットランプ、ハンズフリー機能付きスライドドアなどもG系の魅力です。

シートベンチレーションは、座面や背もたれから空気を送り、暑い時期の蒸れを軽減する機能です。高価なミニバンでは一見地味に見えますが、夏場には満足度を左右しやすい装備といえます。

Xにはシートベンチレーションが用意されず、購入後の純正追加もできないとされています。

また、BOSEプレミアムサウンドシステムや、一定条件下で高速道路走行を支援するプロパイロット2.0も、X系では選べない点に注意が必要です。

Xで選択できる主なメーカーオプションとして、インフォテインメントシステム、ETC2.0、後席専用モニターなどを組み合わせた約24万9700円の装備と、100V・1500W電源コンセントの約9万9800円が挙げられています。

この2つを付けるだけで約35万円です。

Xに必要なオプションを足していくと、Gとの実質的な価格差は小さくなります。数年後に売却する場合も、オプションを多く付けたXより、上級グレードとして分かりやすいGのほうが査定時に評価されやすい可能性があります。

一方で、ナビゲーションや後席モニターをあまり使わず、コンセントも不要なら、Xのほうが合理的です。

私なら、家族で長距離移動する機会が多く、夏場の快適性も重視するならGを選びます。逆に、運転席中心で使い、豪華装備を必要としないなら、Xに最低限の装備だけを付ける方法を検討します。

「安いからX」ではなく、付けたい装備を合計してから比較することが、新型エルグランドで損をしにくい選び方です。


日産エルグランド新型のオーテックは何が特別?

日産エルグランド新型のオーテックは、標準車を単に派手に飾ったモデルではありません。

NMC、正式名称「日産モータースポーツ&カスタマイズ」が手掛けるAUTECHは、「プレミアムスポーティ」を掲げるカスタムカーです。新型エルグランドではAUTECHブランドのフラッグシップに位置付けられています。

外観で目を引くのは、湘南・茅ヶ崎の海から着想を得た専用デザインです。

フロントグリルには海面のきらめきを表したドットパターンを採用し、フロントプロテクターにはシグネチャーLEDを組み込んでいます。

ボディ下部のメタル調パーツは波打ち際の白波をイメージしたもので、専用18インチアルミホイールには、AUTECHの「A」と海に差し込む光を連想させる意匠が与えられました。

専用装備は次のとおりです。

  • 専用フロントグリル
  • 専用シグネチャーLED
  • 専用フロント・サイド・リヤプロテクター
  • 専用18インチアルミホイール
  • メタル調フィニッシュのドアミラー
  • AUTECH専用エンブレム
  • 専用プレミアムナッパレザーシート

インテリアはブラックを基本に、AUTECHを象徴するブルーステッチを配置しています。

専用プレミアムナッパレザーシートには、波の穏やかな動きを表す「さざなみ」をイメージしたキルティングが施され、ヘッドレスト付近にはAUTECHの刺しゅうが入ります。

専用色としてディープオーシャンブルーが用意され、ミッドナイトブラックのルーフを組み合わせた2トーンも設定されています。AUTECHの世界観を最も分かりやすく味わえるボディカラーです。

一方、AUTECH LINEは、本格的なAUTECHよりも選びやすいスポーティ仕様と考えると分かりやすいでしょう。

ダークメタルグレーのフロントグリル、専用フロントプロテクター、専用アルミホイール、メタル調ドアミラーなどを採用し、ブラックのテーラーフィットシートで室内を引き締めています。

私見では、AUTECHは装備の損得だけで判断するグレードではありません。

専用グリルや内装のブルーステッチを見て「この雰囲気が好き」と感じる人が選ぶモデルです。標準Gでも走行性能は基本的に共通なので、外観や素材への追加費用に納得できるかが判断基準になります。

高級感だけを求めるならVIP、機能と価格のバランスならG、スポーティな個性を求めるならAUTECHという分け方が自然です。


日産エルグランド新型VIPは誰に向いている?

新型エルグランドVIPは、運転席よりも後席の快適性を重視した最上級モデルです。

2026年7月16日に発売されたVIP e-4ORCEの車両本体価格は869万8000円とされ、Gより約112万円高い設定です。

ただし、Gではオプションになる装備の一部が、VIPでは標準化されています。

VIPの主な装備は次のとおりです。

  • ダークメタルグレーの専用フロントグリル
  • VIP専用18インチアルミホイール
  • VIP専用エンブレム
  • ロングステップとステップイルミネーション
  • プレミアムナッパレザーシート
  • BOSE製22スピーカーサウンドシステム
  • 15.6インチ後席専用モニター
  • 高遮音ガラス
  • 後席用読書灯
  • VIP専用ブラックインテリア
  • ウェルカムイルミネーション

ロングステップは助手席側の前後ドアに連動して展開・格納され、ステップの踏面と足元の路面を照らします。

「ELGRAND VIP」の文字を路面に映し出すウェルカムイルミネーションも備え、乗り込む場面から特別感を演出します。

BOSE Premium Sound Systemは22スピーカー構成で、3Dサラウンド再生、オーディオゾーンコントロール、通話音ゾーンコントロールに対応します。

さらに、15.6インチのルーフ取付型後席専用モニターも標準装備されるため、後席中心で使う法人車や送迎車には相性のよい仕様です。

Gにロングステップ、高遮音ガラス、BOSEシステム、後席モニター、クリアビューパッケージなどを追加した場合を考えると、VIPとの差は額面の約112万円より小さくなります。

一部報道では、装備内容を差し引いた実質差を約40万2000円とする試算もあります。

もちろん、これはVIPの専用デザインや素材に価値を感じる場合の考え方です。家族で運転を交代しながら使う一般的なミニバンとしては、Gでも十分に豪華です。

なお、VIPの助手席側にはロングステップが装着されるため、助手席側スライドドアのハンズフリー機能が備わらない点にも注意が必要です。

VIPは「一番高いから一番おすすめ」というグレードではありません。

経営者や役員の送迎、家族のために後席環境を最優先する人、専属ドライバーが運転する用途など、後席に価値を置く人が選んでこそ満足しやすいモデルです。


日産エルグランド新型に4人乗り・8人乗りはある?

日産エルグランド新型には、現時点で4人乗りも8人乗りも設定されておらず、基本的に全車7人乗りです。

検索では「新型エルグランド 4人乗り」「新型エルグランド 8人乗り」と調べる人が少なくありませんが、乗車定員については誤解しやすいため注意が必要です。

7人乗りのシート配置は、1列目2人、2列目2人、3列目3人です。

2列目には左右独立型のセパレートシートを採用し、中央を通って3列目へ移動できるウォークスルー性を確保しています。

一方、従来型や一般的なミニバンで見られる2列目3人掛けのベンチシートは、現時点では用意されていません。そのため、8人乗りを必要とする家庭には適合しない可能性があります。

子どもを含めて常時7〜8人で乗ることがある人は、契約前に実際の利用人数を確認すべきです。

「年に数回だから何とかなる」と考えても、定員を超えて乗車することはできません。8人乗りが必須なら、新型エルグランド以外の車種も含めて検討する必要があります。

4人乗りについても、2026年モデルの正式なラインアップとしては設定されていません。

VIPという名称や、固定式の大型アームレストを備える後席重視の仕様に関する情報から、アルファードの4人乗り仕様のようなモデルを想像する人もいるでしょう。

しかし、現行の新型エルグランドVIPは7人乗りであり、4人乗りのショーファー仕様ではありません。

一部報道では、2027年度にVIPへ固定式アームレスト仕様が追加され、現在の可動式アームレスト仕様と入れ替わる可能性が伝えられています。

ただし、固定式アームレスト仕様が追加されても、それだけで4人乗りになるとは限りません。3列目シートが残れば、乗車定員は7人のままという可能性があります。

公式発表前の情報をもとに、「2027年度に4人乗りが出る」と断定するのは避けるべきです。

4人乗りを探している人は正式な乗車定員を、VIPを検討する人は2列目アームレストの仕様と発売時期を、それぞれ販売店で確認する必要があります。


グレード選びで注文後に後悔しやすい注意点は?

新型エルグランドは、注文後に追加できないメーカーオプションがあります。

特に注意したいのが、シートバックパーソナルリヤモニターです。

このモニターは2列目シートの背面に取り付ける12.8インチ画面で、左右セットの価格は26万1000円とされています。

ただし、モニター本体だけを後から購入しても装着できません。

契約時に「シートバックパーソナルリヤモニター取付パッケージ」をメーカーオプションとして選ぶ必要があります。パッケージ価格は1万6500円です。

装着可能なグレードも、G、AUTECH“G-spec”、AUTECH、VIPに限られるとされています。Xでは選べません。

一般的なルーフ取付型のフリップダウンモニターは、14.3インチのNissanConnectインフォテインメントシステム装着車であれば、各モデルに装着できるとされています。

後席で動画を見る目的なら、シートバック型にこだわるのか、ルーフ型で十分なのかを契約前に決めておきましょう。

ほかにも、次の装備は注文前の確認が重要です。

  • Xではシートベンチレーションを選べない
  • X系ではBOSEサウンドシステムを選べない
  • X系ではプロパイロット2.0を選べない
  • シートバック型モニターには専用取付パッケージが必要
  • VIPのロングステップ装着車は一部ハンズフリー機能に制約がある
  • 8人乗り用の2列目ベンチシートは設定されていない

新型車では、車両価格の大きさに目を奪われがちです。

しかし、実際の満足度を左右するのは、毎日触れるシート、スライドドア、モニター、電源、乗降装備です。後から付けられない装備ほど、契約前に優先順位を決める必要があります。


新型エルグランドはどのグレードを選ぶべきか

私がコストと使い方を重視して選ぶなら、第一候補はGです。

Xより68万2000円高いものの、インフォテインメントシステム、後席モニター、100V・1500W電源、前後席ベンチレーションなど、家族で使いやすい装備がまとまっています。

Xに複数のオプションを追加すると価格差が縮まるため、最初からGを選んだほうが構成を分かりやすくできます。

ただし、後席モニターやBOSEサウンドを必要とせず、運転席中心で使うならXにも意味があります。

新型エルグランドはXでもe-POWER、e-4ORCE、可変制御サスペンションを備えます。走りの基本部分を妥協せず、装備を絞れるのはXの長所です。

外観の個性を重視するならAUTECH LINE、内外装の素材や仕立てまでこだわるならAUTECHが候補です。

一方、VIPは家庭用の最上級グレードというより、後席で過ごす人を主役にしたモデルです。ロングステップや15.6インチモニター、22スピーカーのBOSEシステムを活用できる用途であれば、価格差にも理由を見いだせます。

私見では、新型エルグランドのグレード選びで最も大切なのは、見積書の合計金額だけで比べないことです。

XとGでは後付けできない装備があり、AUTECHはデザインに価値を置くモデル、VIPは後席体験に費用を払うモデルです。

また、4人乗りや8人乗りを探している人にとっては、装備以前に乗車定員が条件を満たしません。

家族構成、普段乗る人数、誰が主に運転するのか、後席で何をしたいのかを整理すると、自分に合うグレードが見えやすくなります。


まとめ

日産エルグランド新型は、XとGを基本に、AUTECH LINE、AUTECH、VIP、ステップタイプなどを展開しています。

全車が第3世代e-POWERとe-4ORCEを搭載するため、グレードによる主な違いは快適装備、内外装、後席機能、乗降性です。

価格を抑えるならX、装備と価格のバランスならG、スポーティな個性ならAUTECH、後席を最優先するならVIPが有力です。

ただし、XではベンチレーションやBOSEサウンド、プロパイロット2.0などを選べず、モニター関連にも注文時しか選べない装備があります。

また、現時点では全車7人乗りで、正式な4人乗り・8人乗りは設定されていません。人数が購入条件になる人は、グレードを決める前に乗車定員を必ず確認しましょう。


よくある質問

日産エルグランド新型で最も安いグレードは?

標準モデルのX e-4ORCEで、車両本体価格は689万7000円とされています。オプション、税金、登録費用などは別途必要です。

新型エルグランドのVIPは4人乗りですか?

現時点のVIPは4人乗りではなく、基本的に7人乗りです。2027年度に固定式アームレスト仕様が登場するとの情報がありますが、乗車定員については正式発表の確認が必要です。

新型エルグランドに8人乗りはありますか?

現時点では8人乗りは設定されていません。2列目は左右独立型のセパレートシートで、全車7人乗りとされています。

XとGではどちらがお得ですか?

ナビ、後席モニター、100V電源、シートベンチレーションなどを使うならGが有力です。装備を必要最低限に絞れる人にはXが向いています。

AUTECHとVIPの違いは何ですか?

AUTECHはスポーティな専用デザインと上質な素材を重視し、VIPは後席の快適性や送迎用途を重視しています。自分で運転して個性を楽しむならAUTECH、後席中心ならVIPという選び方が分かりやすいでしょう。

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