新型三菱パジェロミニはまだ正式発表されていませんが、三菱が「パジェロシリーズ」へスモールSUVを追加する方針を示したことで、復活計画が現実味を帯びています。
2026年5月29日、三菱自動車は新型「パジェロ」を2026年秋に世界初公開すると発表しました。さらに、その下にスモールSUVやコンパクトSUVを加える「パジェロシリーズ」の展開方針まで明らかにしており、かつての軽SUV「パジェロミニ」の復活に大きな注目が集まっています。
新型三菱パジェロミニ復活計画はどこまで決まっている?
まず最も重要なのは、2026年8月時点で「新型パジェロミニ」という車名や発売時期、価格、スペックは三菱から正式発表されていないという点です。
一方で、パジェロミニ復活説そのものには、以前よりかなり具体的な根拠が出てきました。
三菱自動車は2026年5月29日、2030年代に向けた新中長期ビジョンを発表。その中で、国内では2019年に生産を終了した「パジェロ」を2026年秋に新型車として世界初公開すると明らかにしました。
新型パジェロについては、ピックアップトラック「トライトン」のラダーフレームをベースに改良を加え、キャビンや前後サスペンションを専用開発した本格クロスカントリーSUVになることも公表されています。
さらに重要なのが、代表執行役CEOの加藤隆雄氏が「パジェロシリーズ」として新しい商品を追加すると説明したことです。
加藤氏は、新型パジェロをシリーズのトップに置き、その下にサイズの異なるモデルを投入する構想について、現時点では「スモールSUVやコンパクトSUV」を想定していると説明しています。
つまり、公式に決まっているのは、
- 新型パジェロが2026年秋に世界初公開される
- 今後「パジェロシリーズ」を展開する
- パジェロの下にスモールSUVとコンパクトSUVを想定している
というところまでです。
スモールSUVが軽自動車になるのか、その車名が本当に「パジェロミニ」になるのかは、まだ発表されていません。
それでもパジェロミニ復活説が一気に強まった理由は明快です。三菱自身が「パジェロを1車種だけで終わらせずシリーズ化する」と公表したからです。
以前のような単なるスクープ情報ではなく、メーカー公式の事業計画の中に、小型パジェロにつながる余白が明確に示されたことが最大の変化といえます。
三菱パジェロミニはなぜ復活すると予想されている?
新型三菱パジェロミニの復活が有力視される背景には、過去に実際に「小さなパジェロ」として成功した歴史があります。
初代パジェロミニは1994年に誕生しました。
三菱公式のパジェロヒストリーでは、パジェロの機能と軽自動車の手軽さを融合した「ミニRV」として紹介され、高剛性ボディや20バルブインタークーラーターボ、イージーセレクト4WDなどを備えていました。
1998年には軽自動車の新規格に対応した2代目へモデルチェンジ。ホイールベースの拡大、安全ボディ「RISE」、4WDシステムなどを採用しながら進化を続けました。
2代目は1998年から2012年まで販売されており、現在の市場には存在しないモデルです。そのため復活すれば、販売終了から14年前後を経て名前が戻ることになります。
この歴史を見ると、三菱が「パジェロシリーズ」のスモールSUVを企画する際に、既存の知名度を持つ「パジェロミニ」という名称を活用するのは自然な選択肢です。
もちろん、これは正式決定ではありません。
ただ、三菱は軽自動車でも「デリカミニ」という名前を採用しています。大型・普通車で築いたブランドイメージを、軽自動車へ展開する考え方にはすでに実例があります。
私はここが今回の復活説を見るうえでかなり重要だと考えています。
単に昔の名前だから復活するのではなく、「有名な三菱SUVの世界観を小さなクルマへ広げる」という商品戦略に、パジェロミニという名称が非常に合わせやすいからです。
新型パジェロミニは5ドアの軽SUVになる?
現在、新型パジェロミニについて注目されているのが「どんなクルマになるのか」です。
2026年8月7日に公開された「くるまのニュース」の記事では、YouTubeチャンネル「【トキデザ】現役カーデザイナーの車情報+デザイン解説byとっきー」が制作した新型パジェロミニの予想スケッチが紹介されました。
このCGは三菱公式のデザインではありません。
あくまでも予想ですが、2代目パジェロミニをベースに、新型パジェロに採用されると考えられるデザイン要素を加えたものとなっています。
予想CGで大きなポイントとなっているのが、旧型の3ドアから5ドア化されていることです。
現代の軽自動車では、後席へ直接アクセスできる5ドアの利便性はかなり重要です。買い物や送迎、日常の足として使うことまで考えれば、3ドアより5ドアのほうが幅広いユーザーを狙えます。
デザインについても、新型パジェロをそのまま縮小するのではなく、背の高いボンネット、立体感のあるバンパー、角張ったボディなどを取り入れたワイルドな方向性が予想されています。
かわいらしい雰囲気を持つスズキ「ハスラー」や、アウトドア感とレトロ感を組み合わせたダイハツ「タフト」とは違い、もっと本格SUVらしい力強さを前面に出す軽SUVになるのではないか、という考え方です。
これは個人的にも面白い方向だと思います。
軽SUVはすでに多くありますが、「コンパクトで普段使いしやすいのに、見た目は本格クロカン」という立ち位置なら、三菱らしい個性を出しやすいからです。
三菱パジェロミニ新型はジムニーではなくデリカミニ系になる?
新型三菱パジェロミニについて、デザイン以上に気になるのが車体構造です。
旧型パジェロミニは、エンジンを縦向きに搭載した後輪駆動ベースの4WDを採用していました。そのため、本格軽4WDであるスズキ「ジムニー」と比較されることも多いモデルでした。
しかし、現在予想されている新型パジェロミニは、ジムニーと真正面から同じ仕組みで戦うクルマではない可能性があります。
「くるまのニュース」の予想では、「デイズ/eKクロス」系のプラットフォームを利用した乗用車ベースのクロスオーバーSUVが想定されています。
MOTAでも同様に、新しい後輪駆動専用プラットフォームを開発するのではなく、デリカミニなど既存の軽自動車で使われているメカニズムを活用する可能性が高いと分析しています。
理由はコストと実用性です。
専用のラダーフレームや後輪駆動ベースの4WDを新規開発すれば、本格的な悪路性能を確保しやすくなります。一方で、開発・生産コストは上昇します。
さらに軽自動車は全長が限られるため、縦置きエンジンで長いボンネットを採用すると、その分だけ室内スペースが小さくなります。
つまり、新型パジェロミニが5ドアで日常の使いやすさを重視するなら、FFベースの4WDを使ったクロスオーバーSUVにするほうが合理的というわけです。
ここは「ジムニーのライバル」という言葉だけで考えないほうがよいでしょう。
私としては、新型パジェロミニが本当に登場するなら、ジムニーと同じ土俵で走破性能を競うよりも、「デリカミニより低くて軽快、ハスラーよりゴツい」という位置を狙うほうが商品として面白いと思います。
ジムニーは本格オフロード性能という非常に強い個性を持っています。そこへ同じ設計思想で後から挑むより、三菱が得意とする四輪制御とSUVデザインを日常向け軽自動車へ落とし込むほうが、選択肢を増やす意味でも価値があります。
新型三菱パジェロミニの価格・サイズ・発売時期は?
現時点ではメーカー公式の価格、サイズ、発売日はありません。
そのため、ここからは自動車メディアによる予想情報として分けて見る必要があります。
MOTAは新型パジェロミニについて、ターボエンジンと4WDを搭載した買い得グレードで220万円前後になると予想しています。
予想スペックとして挙げられている主な数値は次の通りです。
項目 予想内容
全長 3395mm
全幅 1475mm
全高 約1600mm
ホイールベース 2495mm
最低地上高 約190mm
エンジン 直列3気筒659ccターボ
最高出力 64馬力
最大トルク 10.2kg-m
駆動方式 4WDなどを想定
予想価格 約220万円から
予想発売時期 2028年ごろ
全長3395mm、全幅1475mmという数字は、現在の軽自動車規格の上限に沿ったものです。
一方、全高を1600mm前後に抑えるという予想が興味深いところです。
デリカミニは背の高い軽スーパーハイト系SUVですが、新型パジェロミニが1600mm程度になれば、もっと低く、軽快で、立体駐車場などの日常環境にも合わせやすいSUVになる可能性があります。
最低地上高については約190mmが予想されており、実現すれば見た目だけでなく、雪道やキャンプ場などの荒れた路面でも扱いやすいキャラクターになりそうです。
ただし繰り返しますが、これらは三菱が公表したスペックではありません。
特に発売時期については情報のばらつきがあります。
2025年以前には「2026年登場」という予測も一部で出ていましたが、2026年5月29日の公式発表時点で三菱が明言したのは、まず新型パジェロを2026年秋に投入することです。
スモールSUVについて加藤CEOは、まだ「商品構想を固めていくところもある」と説明しています。
この発言をそのまま受け取るなら、2026年8月時点でパジェロミニがすぐ発売されると考えるのは少し早いでしょう。
MOTAが予想する2028年ごろというスケジュールのほうが、現在公開されている公式情報とは整合性があります。
パジェロミニ復活でデリカミニとはどう住み分ける?
新型パジェロミニが本当に登場した場合、気になるのが同じ三菱の「デリカミニ」との関係です。
ここは新型パジェロミニの商品性を考えるうえで、かなり重要だと思います。
デリカミニは背の高いボディとスライドドアを備え、広い室内と使い勝手を重視した軽自動車です。子どもの乗り降りや買い物など、ファミリー用途では非常に使いやすい設計になっています。
一方、予想されている新型パジェロミニは、一般的な横開き式ドアを採用し、全高を低めにすることでSUVらしいスタイルや走りを重視すると見られています。
つまり、
- 広さとスライドドアを優先するならデリカミニ
- SUVらしい見た目と軽快さを優先するならパジェロミニ
という住み分けが可能になります。
この2台が並ぶと、三菱の軽自動車はかなり分かりやすくなります。
個人的には、「軽自動車だから背を高くして室内を最大化する」という現在の定番とは違う選択肢が増えることに期待しています。
4人が必要十分に乗れて、荷物も積めて、背が高すぎず、見た目はタフ。このサイズ感を求めている人は意外と多いのではないでしょうか。
新型パジェロミニはハスラー、タフト、ジムニーの中間を狙える?
新型三菱パジェロミニを考えるうえで、私は「どの車種と競合するか」よりも、既存車の間にある空白を埋められるかが重要だと考えています。
ジムニーは非常に高い悪路走破性を持つ一方、3ドアで、室内や後席アクセスには制約があります。
ハスラーは日常性や燃費、使いやすさに優れていますが、本格クロスカントリー車というよりクロスオーバー色の強いモデルです。
タフトもスクエアなSUVスタイルを採用していますが、独自のキャラクターを持っています。
そこへ、
5ドア+ターボ+4WD+約190mmの最低地上高+パジェロらしい角張ったデザイン
という軽自動車が入れば、かなり分かりやすいポジションを作れます。
これが私が考える、新型パジェロミニ最大の可能性です。
「ジムニーほど本格的でなくていい。でも普通の軽SUVより少しタフなクルマが欲しい」という需要に応えられれば、単なる懐かしい車名の復活では終わりません。
旧型パジェロミニの中古車が現在も流通していることからも、コンパクトなSUVらしさを求めるユーザーが完全に消えたわけではないと考えられます。
過去のパジェロミニは、新車価格99万円から169万円程度で販売された時期もありました。しかし現在は安全装備や原材料費、電子装備などが大幅に増えているため、新型が200万円を超える価格になっても不思議ではありません。
だからこそ、価格だけではなく「200万円以上払ってでも選びたい個性」が必要になります。
パジェロの名前とデザインだけに頼らず、日常で扱いやすいサイズ、4WD性能、使いやすい5ドア、納得できる燃費性能をまとめられるかが成功の分かれ目になりそうです。
新型三菱パジェロミニの今後をどう見る?
ここからは私見です。
私は、新型パジェロミニが復活する可能性は以前より明らかに高まったと考えています。
最大の理由は、2026年5月29日に三菱自身が「パジェロシリーズ」を展開すると明言したことです。
しかも単なるブランド復活ではなく、2026年度から2031年度にかけて13モデルの新型車を投入する計画の中で、パジェロシリーズを含むオフロード商品群へ開発リソースを集中するとしています。
一方で、「復活確定」とまで書くのはまだ早いでしょう。
加藤CEO自身がスモールSUVとコンパクトSUVについて「今から商品構想を固めていくところもある」と説明している以上、車名、サイズ、パワートレイン、価格などには変更の余地があります。
新型パジェロミニを待っている人が今注目すべきなのは、予想CGの細かな形よりも、三菱が今後発表するスモールSUVの具体的な商品計画です。
そのスモールSUVが軽自動車規格で登場するのか。
「パジェロミニ」という名前を正式に使うのか。
デリカミニ系のFFベース4WDになるのか。
価格を220万円前後に抑えられるのか。
この4点が見えてくれば、復活の輪郭は一気にはっきりします。
私自身、新型車を選ぶときは高級装備がたくさん付いているかより、「その価格で自分が本当に使う価値があるか」を重視しています。
その意味では、新型パジェロミニには高級化しすぎてほしくありません。
軽自動車サイズだから扱いやすい。5ドアだから毎日使いやすい。4WDだから悪天候やアウトドアでも安心感がある。そしてパジェロらしいデザインだから所有する楽しさもある。
こうした実用性と遊び心のバランスを200万円台前半でまとめられれば、かなり魅力的な一台になると思います。
逆に250万円、300万円と価格が上がり、装備を盛り込みすぎれば、コンパクトSUVも購入候補に入ってきます。
新型パジェロミニの本当の勝負どころは、「どれだけ本格的か」だけではありません。
軽自動車だからこその手軽さを残したまま、どこまでパジェロらしさを感じさせられるか。
ここが、復活モデルを成功させる最大のポイントではないでしょうか。
まとめ
新型三菱パジェロミニは2026年8月時点では正式発表されておらず、車名、価格、発売時期、スペックはいずれも確定していません。
ただし、2026年5月29日に三菱自動車が新型パジェロの2026年秋復活を発表すると同時に、今後「パジェロシリーズ」としてスモールSUVとコンパクトSUVを追加する構想を明らかにしたことで、パジェロミニ復活計画は以前より現実味を増しました。
現在有力視されているのは、旧型のような3ドアの本格クロカンをそのまま復活させるのではなく、5ドア、FFベース4WD、660ccターボなどを組み合わせた実用的な軽クロスオーバーSUVという方向です。
価格は約220万円から、発売は2028年ごろとの予想もありますが、これらは現時点ではあくまで予測です。
まず2026年秋に復活する本家パジェロが登場し、その後パジェロシリーズの具体的な商品展開が明らかになっていくと考えられます。
「デリカミニほど背が高くなくていい」「ジムニーほど本格派でなくてもいい」「でも普通の軽自動車よりSUVらしい一台が欲しい」。
そんな人にちょうど刺さるモデルになれば、新型パジェロミニは懐かしい名前の復活以上に、今の軽自動車市場に新しい選択肢を作る存在になりそうです。
よくある質問
新型三菱パジェロミニの復活は正式決定していますか?
2026年8月時点では、三菱から「パジェロミニ」という車名の新型車は正式発表されていません。
ただし三菱は2026年5月29日、新型パジェロを頂点とする「パジェロシリーズ」を展開し、その下にスモールSUVとコンパクトSUVを追加する構想を正式に示しています。そのため、スモールSUVが新型パジェロミニになるのではないかと注目されています。
新型パジェロミニの発売時期はいつですか?
正式な発売日は未発表です。
一部の自動車メディアでは2028年ごろと予想されています。三菱がまず2026年秋に新型パジェロを世界初公開する予定であり、スモールSUVについては商品構想を固めている段階と説明しているため、今後の公式発表を確認する必要があります。
新型パジェロミニの価格はいくらになりそうですか?
メーカー公式価格はまだありません。
MOTAでは、ターボエンジンと4WDを搭載するベーシックグレードを220万円前後と予想しています。ただし装備、駆動方式、原材料価格などによって変わるため、正式価格は三菱自動車の発表を待つ必要があります。
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