ホンダSuper Oneとは?新型EVの最新情報を総まとめ

ホンダSuper Oneは、N-ONE e:を基礎に95馬力のBOOSTモードと実用性を両立した、走りを楽しむ新型小型EVです。

2026年5月22日に発売され、価格は339万200円。国のCEV補助金130万円を利用できる場合、車両価格から単純に差し引いた実質負担の目安は約209万円となります。

ホンダSuper Oneとは?どんな新型EVなのか

ホンダSuper Oneは、軽乗用EV「N-ONE e:」をベースに開発された、4人乗りの小型電気自動車です。

ホンダは2026年5月21日に正式発表し、翌日の5月22日から販売を開始しました。グランドコンセプトには「e: Dash BOOSTER(イー ダッシュ ブースター)」を掲げています。

目指したのは、単にガソリンを使わない移動手段ではありません。

日常の買い物や通勤に使える実用性を保ちながら、運転そのものを刺激的な体験に変えるEVとして企画されています。

車名の「Super」には、EVの従来イメージや軽自動車規格の枠を超える存在という意味が込められています。「ONE」には、ホンダならではの唯一無二の価値を届けたいという思いがあります。

見た目はN-ONEの親しみやすい丸目デザインを受け継ぎながら、ブリスターフェンダーや専用エアロパーツによって、踏ん張り感のある姿に仕上げられました。

主な基本情報は次のとおりです。

項目 ホンダSuper Oneの内容
発売日 2026年5月22日
車両価格 339万200円
駆動方式 FF
乗車定員 4名
最高出力 通常47kW、BOOST時70kW
一充電走行距離 274km(WLTCモード)
バッテリー総電力量 29.6kWh
車両重量 1,090kg
全長×全幅×全高 3,580×1,575×1,615mm

ホンダSuper Oneの立ち位置を分かりやすく言えば、N-ONE e:の使いやすさに、ホットハッチの楽しさを足したクルマです。

大型バッテリーで長距離性能を競うEVとは方向性が異なり、街中や近郊で軽快に走ることを重視しています。ここが、この新型EVを理解するうえで最も大切なポイントです。


ホンダの新型Super OneはN-ONE e:と何が違う?

ホンダSuper OneはN-ONE e:をベースにしていますが、単なる外装違いの派生モデルではありません。

全長は3,580mm、全幅は1,575mmです。N-ONE e:に比べて全長は185mm、全幅は100mm拡大されており、軽自動車規格を超えた小型乗用車として登録されます。

トレッドと呼ばれる左右タイヤ間の幅も40mm広げられました。

トレッドが広いほど、四隅で踏ん張るような安定感を得やすくなります。背の高い小型車でありながら、曲がる際のふらつきを抑え、スポーティーなハンドリングにつなげているのです。

外観では、ワイドタイヤを包み込むブリスターフェンダーが大きな特徴です。

フロントとリアには専用エアロやエアダクトが採用され、見た目の迫力だけでなく、走行性能や冷却にも配慮されています。

インテリアには、体をしっかり支える専用スポーツシートを装備しました。座面や背もたれの両側が体を支えるため、カーブを曲がる際にも姿勢が崩れにくくなっています。

ブルーの表皮を左右非対称に配置したデザインも特徴的です。高級車のような重厚さより、遊び心と運転への高揚感を優先した室内といえるでしょう。

一方、後席にはNシリーズでおなじみのダイブダウン・チップアップ機構を継承しています。

背もたれを倒して荷室を広げるだけでなく、座面を跳ね上げれば、背の高い荷物も後席部分に積みやすくなります。

スポーツモデルは荷物が積みにくいというイメージがありますが、Super Oneは日常車としての使いやすさも残しています。

個人的には、この実用性こそSuper Oneの隠れた強みだと感じます。週末専用の趣味車ではなく、通勤や買い物にも無理なく使えるからこそ、走りの楽しさにお金を払いやすいのです。


BOOSTモードとは?95馬力と7段変速風の演出が特徴

ホンダSuper One最大の見どころが、専用開発された「BOOSTモード」です。

通常モードでは最高出力47kW、馬力に換算すると約64馬力ですが、BOOSTモードを選ぶと最大70kW、約95馬力まで出力が高まります。

軽自動車では最高出力64馬力がひとつの目安とされてきました。Super Oneは小型乗用車であるため、その枠に縛られず、モーターの性能をより大きく引き出せます。

BOOSTモードは、ステアリングにあるスイッチで選択します。

作動すると出力が上がるだけでなく、次のような演出が連動します。

  • 7段変速機を思わせる仮想有段シフト制御
  • アクセル操作に合わせた仮想エンジンサウンド
  • パドル操作による疑似的な変速
  • メーター表示の色変化
  • 助手席前のLEDイルミネーションが青から紫へ変化

一般的なEVは、アクセルを踏むと変速せず、滑らかに速度を高めていきます。

Super Oneは、あえて加速の途中に変速したような感覚を作り、BOSEのスピーカーからエンジン音を再生します。効率だけを考えれば必要のない仕組みですが、運転の楽しさを生み出すために採用されました。

MOTAの試乗記事では、ブーストモード使用時の感覚が、吹き上がりのよい1.6Lエンジン車に近いと評価されています。

また、単に音を流すだけではありません。仮想シフトアップの瞬間に、モーターの出力変化までエンジン車らしく制御しています。

EVなのにエンジン車を再現することには、賛否が分かれるでしょう。

ただ、筆者としては「静かで滑らか」というEVの長所を守るだけでなく、ソフトウェアによって新しい遊び方を作った点に価値があると考えます。

必要なときだけBOOSTモードを選び、普段は穏やかに走れるため、毎日の使いやすさと趣味性を切り替えられるからです。


航続距離274kmと充電性能は日常使いに十分?

ホンダSuper Oneの一充電走行距離は、WLTCモードで274kmです。

搭載するバッテリーの総電力量は29.6kWh。近年のEVとしては比較的小さな容量ですが、その分、車両重量を1,090kgに抑えています。

EVはバッテリー容量を増やすほど航続距離を延ばせますが、車重と価格も上がりやすくなります。

Super Oneは長距離性能だけを追わず、軽さと楽しさを優先しました。これは「すべてを大きくする」のではなく、用途を絞って魅力を尖らせた設計です。

充電時間は、出力6kW以上の普通充電器を使用した場合、警告灯点灯時から満充電まで約4.5時間です。

50kW以上の急速充電器では、警告灯点灯時から80%まで約30分と案内されています。急速充電の受け入れ最大出力は50kWです。

ただし、274kmは定められた条件で測定した数値です。

気温、渋滞、エアコンの使用、急加速の頻度、高速道路の走行などによって、実際の走行可能距離は変わります。特に冬場や高速走行では、カタログ値より短くなる可能性を考えておく必要があります。

EVsmartブログでは、メーターに表示される航続可能距離は200km強になる場面が多いと見込んでいます。また、高速道路での遠出では、150km以内を目安に次の急速充電器を計画する使い方が紹介されています。

つまりSuper Oneは、充電なしで何百kmも走り続ける長距離巡航型ではありません。

自宅充電を基本に、通勤、買い物、近郊ドライブで使い、遠出の際は休憩と急速充電を組み合わせるクルマです。

自宅に200Vの充電設備を設置できる家庭なら、夜間に充電して翌朝使う生活と相性がよいでしょう。

一方、集合住宅などで自宅充電が難しく、外部の急速充電だけに頼る場合は、近隣の充電器の場所、料金、混雑状況を購入前に確認することが重要です。


価格339万200円は高い?補助金込みなら実質約209万円

ホンダSuper Oneのメーカー希望小売価格は、消費税込みで339万200円です。

一見すると、コンパクトカーとしては高く感じるかもしれません。しかし、2026年6月時点で国のCEV補助金は130万円と案内されています。

単純に車両価格から130万円を差し引くと、実質負担の目安は209万200円です。

比較対象となるN-ONE e:の上位グレード「N-ONE e」は、車両価格319万8800円、国の補助金58万円、差し引き後の目安は261万8800円とされています。

この条件では、Super Oneのほうが約52万8600円安くなります。

ガソリンターボ車のN-ONE RSは227万8100円のため、補助金を受けられる前提では、Super Oneが約19万円低い計算です。

車種 車両価格 国の補助金 差し引き後の目安
Super One 339万200円 130万円 209万200円
N-ONE e 319万8800円 58万円 261万8800円
N-ONE RS 227万8100円 対象外 227万8100円

Super Oneには、9インチのGoogle搭載Honda CONNECTディスプレーや、BOSEプレミアムサウンドシステムも標準装備されます。

BOSEのシステムは、荷室に設置された13.1Lのサブウーファーを含む8スピーカー構成です。ホンダの小型モデルとして初めて標準装備されました。

さらに、Honda SENSING、専用スポーツシート、15インチのワイドタイヤ、BOOSTモードなども含まれています。

装備内容まで考慮すると、補助金適用後の価格にはかなり強いお得感があります。

ただし、補助金は申請条件があり、予算上限に達すれば受付が終了する可能性があります。地方自治体の補助制度も、居住地や設備条件によって金額が異なります。

登録諸費用、保険料、リサイクル料金、充電設備工事費なども別途必要です。

したがって「誰でも必ず209万円で買える」という意味ではありません。購入時には、販売店で補助対象条件と実際の支払総額を確認する必要があります。

ボディーカラーも追加料金に注意が必要です。

ブーストバイオレット・パール、プラチナホワイト・パール、チャージイエロー、ルミナス・グレーは3万3000円高です。ブラックルーフを組み合わせた2トーンカラーは10万4500円高となります。


安全装備と快適装備はどこまで充実している?

ホンダSuper Oneには「Honda SENSING」が標準装備されます。

主な機能には、衝突軽減ブレーキ、歩行者事故低減ステアリング、路外逸脱抑制機能、標識認識機能、渋滞追従機能付きACC、車線維持支援システムなどがあります。

トラフィックジャムアシストや、前後の誤発進抑制機能、近距離衝突軽減ブレーキ、パーキングセンサーも搭載されます。

急アクセル抑制機能も用意されていますが、工場出荷時はオフで、利用には販売会社でのセッティング作業が必要です。

もちろん、Honda SENSINGは自動運転装置ではありません。

周囲の認識や制御には限界があるため、運転者が安全確認を続けることが前提です。

ドライブモードは「ECON」「CITY」「NORMAL」「SPORT」「BOOST」の5段階です。

CITYモードでは、アクセルペダルの操作を中心に加速、減速、完全停止まで行えるシングルペダルコントロールを採用しています。

街中でアクセルとブレーキを頻繁に踏み替える負担を減らせるため、スポーツ走行だけでなく日常の扱いやすさにも配慮されています。

また、ディーラーオプションの「Honda Power Supply Connector」を使用すると、最大1,500Wの外部給電が可能です。

キャンプなどで電気製品を使えるほか、停電や災害時の電源としても活用できます。

Super Oneは走りのイメージが強いクルマですが、通信、安全支援、給電、収納まで一通り備えています。

高級感を飾り立てるのではなく、普段使う機能に費用を振り向けている点は、コスパを重視する人にも評価しやすい部分です。


ホンダSuper Oneの売れ行きと今後の見通し

EVsmartブログによると、ホンダSuper Oneは先行予約の段階からメーカーの想定を上回る受注を集め、2026年5月の販売実績は1,736台でした。

全乗用車の販売順位では31位に入り、発売直後の小型EVとして注目を集めています。

支持されている理由としては、補助金適用後の価格、個性的なデザイン、BOOSTモードの楽しさが考えられます。

従来の国内EVには、環境性能や経済性を前面に出したモデルが多く、運転を趣味として楽しみたい人が選べる車種は限られていました。

Super Oneは「EVだから我慢する」のではなく、「EVだからこそ音や出力特性まで自由に演出できる」という発想を示しています。

筆者としては、このクルマの重要性は販売台数だけでは測れないと考えています。

Super Oneが提案したのは、航続距離を最大化する以外にも、EVの商品価値を作る方法があるということです。

29.6kWhの比較的小さなバッテリーにとどめ、1,090kgという軽さを守ったことで、価格、電費、運動性能のバランスを取りました。

大容量バッテリーを積んだ高価なEVではなく、必要十分な航続距離と運転の楽しさを組み合わせる考え方は、日本の道路環境にも合っています。

一方で、購入前に慎重に確認したい点もあります。

実際の航続距離は使用条件で変化し、急速充電の最大受け入れ出力は50kWです。長距離移動が多い人や、自宅充電ができない人には、使い方の工夫が求められます。

また、4人乗車は可能ですが、後席床下にバッテリーを搭載する影響で、ガソリン車のN-ONEより床が高く、乗員によっては膝が持ち上がる姿勢になりやすいと報じられています。

試乗時には加速性能だけでなく、後席の座り心地、運転姿勢、荷室、充電口の扱いやすさまで確認したいところです。

ホンダは、N-VAN e:、N-ONE e:、Super Oneと国内向けEVを拡充しており、2028年中にはN-BOXのEV版も投入する予定です。

Super Oneが好調を維持すれば、今後は実用モデルだけでなく、趣味性の高い小型EVが増える可能性があります。


まとめ

ホンダSuper Oneは、2026年5月22日に発売された4人乗りの新型小型EVです。

N-ONE e:をベースに全幅とトレッドを拡大し、通常47kWから70kWへ出力を高めるBOOSTモードを搭載しました。

7段変速風の制御、仮想エンジンサウンド、照明やメーターの演出を組み合わせ、EVでありながらエンジン車のような高揚感を味わえる点が特徴です。

価格は339万200円で、国のCEV補助金130万円を利用できる場合、差し引き後の目安は約209万円となります。

航続距離はWLTCモード274km、急速充電は80%まで約30分、車両重量は1,090kgです。

長距離性能を最優先するEVではありませんが、通勤や買い物に使える実用性と、休日のドライブを楽しめる走りを両立しています。

大きさや豪華さより、価格と楽しさのバランスを重視したい人にとって、Super Oneは注目する価値の高い一台といえるでしょう。


よくある質問

ホンダSuper Oneの発売日はいつですか?

2026年5月22日に発売されました。ホンダは前日の5月21日に正式なニュースリリースを発表しています。

ホンダSuper Oneの航続距離は何kmですか?

一充電走行距離はWLTCモードで274kmです。ただし、気温、エアコン、速度、運転方法などにより実際の距離は変わります。

Super Oneは軽自動車ですか?

軽自動車ではなく小型乗用車です。N-ONE e:をベースにしていますが、全幅が1,575mmに拡大され、軽自動車規格を超えています。