トヨタ・ヴェルファイアExecutive Loungeとは?最上級グレードの魅力を解説

トヨタ・ヴェルファイアExecutive Loungeは、後席の快適性と上質さを徹底して高めた最上級グレードで、現行40系ではハイブリッドに加えてPHEVも設定されています。

2023年6月に登場した現行ヴェルファイアは、「Z Premier」と「Executive Lounge」を中心とする高級志向のグレード構成が特徴です。

なかでもExecutive Loungeは、単純に装備を増やした豪華版ではありません。2列目に座る人が、移動時間そのものを快適に過ごすためのグレードとして設計されている点が最大の特徴です。

2023年発売時のハイブリッドE-Fourはメーカー希望小売価格892万円でした。その後の改良を経て、2026年6月時点ではハイブリッドが884万9,500円から、PHEVは1,089万9,900円となっています。

価格だけを見ると驚きますが、専用のエグゼクティブラウンジシートやJBLプレミアムサウンド、14インチ後席ディスプレイなどを見ると、「高級ミニバン」というより後席を主役にした移動ラウンジと考えたほうが分かりやすいでしょう。

トヨタ・ヴェルファイアExecutive Loungeとは?

Executive Loungeは、ヴェルファイアの中で最上位に位置するグレードです。

「Executive」は重役や経営幹部、「Lounge」はくつろぐための空間を意味します。名前の通り、ドライバーだけでなく、特に2列目に乗る人の快適性を重視した仕様です。

現行ヴェルファイアは2023年6月21日にフルモデルチェンジし、40系へ移行しました。発売当初のグレード構成は非常にシンプルで、スポーティさと高級感を両立した「Z Premier」と、後席快適性を極めた「Executive Lounge」が中心でした。

2023年発売時のトヨタ公式カタログ情報では、ハイブリッドExecutive Lounge E-Fourの車両価格は892万円。型式は6AA-AAHH45Wで、全長4,995mm、全幅1,850mm、全高1,945mm、ホイールベース3,000mmという堂々としたサイズです。

室内寸法は長さ3,005mm、幅1,660mm、高さ1,360mm。乗車定員は7名で、車両重量は2,310kgとされています。

2026年6月時点では、ヴェルファイアExecutive Loungeのラインアップはさらに広がっています。

パワーユニット 駆動方式 車両本体価格
ハイブリッド 2WD 8,849,500円
ハイブリッド E-Four 9,069,500円
PHEV E-Four 10,899,900円

価格は2026年6月時点のメーカー希望小売価格で、登録諸費用やオプションなどは別途必要です。

注目したいのは、Executive Loungeが「高いヴェルファイア」ではなく、明確に後席重視の別キャラクターとして作られていることです。

個人的には、この点を理解せず価格だけでZ Premierと比べると、Executive Loungeの価値は見えにくいと感じます。


2023年トヨタ・ヴェルファイアExecutive Loungeの内装は何が特別?

Executive Lounge最大の見どころは、やはり2列目シートです。

プレミアムナッパ本革を使用した専用の「エグゼクティブラウンジシート」が採用され、一般的なミニバンのキャプテンシートとは明確に違う設計になっています。

主な機能には、パワーロングスライド、電動リクライニング、パワーオットマン、チルト調整、シート位置のメモリー機能などがあります。

さらに、背中から大腿部周辺を刺激して長時間移動時の快適性を高めるリフレッシュ機能、快適温熱シート、ベンチレーションも備えています。

つまりExecutive Loungeの2列目は、単なる「大きなシート」ではありません。

座る、くつろぐ、温める、涼しくする、姿勢を変えるという動作をシート自体が支えてくれるのが強みです。

回転格納式テーブルも備え、各席には防汚処理を施したバニティミラーなども用意されています。リヤマルチオペレーションパネルは脱着式で、後席からさまざまな機能を操作できます。

インテリアの加飾には「UZURAMOKU」と呼ばれる木目調意匠が採用され、合成皮革やスパッタリング加飾と組み合わされます。

2026年時点ではブラックに加えてサンセットブラウン内装も市場で多く見られ、中古車情報でもプレミアムナッパ本革のサンセットブラウン仕様が複数流通しています。

私は、Executive Loungeの魅力は「派手な豪華さ」より、触る場所、座る場所、操作する場所の細かい仕立てにお金が使われていることだと感じます。

高級車では大画面や革シートが目立ちますが、毎回触れるアームレスト、シート、操作パネルなどの積み重ねのほうが、実際の満足度には効いてきます。


14インチ後席モニターとJBLなど快適装備が充実

Executive Loungeでは、移動中の時間をどう過ごすかという点も重視されています。

インパネ中央には14インチの大型ディスプレイが配置され、後席には14インチリヤシートエンターテインメントシステムを装備。さらにJBLプレミアムサウンドシステムが組み合わされます。

JBLシステムは15スピーカーを備え、後席で映像や音楽を楽しむ環境が最初から整えられているのが特徴です。

中古車市場を見ると、「JBLプレミアムサウンド」「14インチリアエンターテインメント」「左右独立ムーンルーフ」といった装備を前面に出したExecutive Loungeが多く掲載されています。

これは、中古車になっても後席装備そのものが商品の価値として評価されていることを示していると言えるでしょう。

また、天井にはスーパーロングオーバーヘッドコンソールを配置。照明やエアコン吹き出し口、各種操作系をまとめることで、後席に座ったままさまざまな操作ができるようになっています。

左右独立ムーンルーフも特徴的です。

左右それぞれ独立して開閉できるため、「隣の人は閉めたいけれど、自分は開放感が欲しい」といった使い方にも対応できます。

電動サイドサンシェードも、ただ上下するだけではありません。閉まり切る直前に動きを緩やかにするなど、作動時の質感まで意識されています。

こうした装備を見ると、Executive Loungeは「装備数で豪華に見せる」のではなく、人に操作させる瞬間まで高級感を演出しようとしていることが分かります。


Executive LoungeはZ Premierと何が違う?

ヴェルファイアを検討するとき、多くの人が迷うのが「Z Premierで十分ではないか?」という点でしょう。

実際、Z Premierもかなり豪華です。

プレミアムナッパ本革シートや2列目のエグゼクティブパワーシート、快適温熱シート、ベンチレーションなどを備えており、一般的なミニバンと比べれば十分以上の装備内容です。

違いが大きくなるのは、やはり後席で長時間過ごすことを前提にした装備です。

Executive Loungeでは、エグゼクティブラウンジシートのパワーロングスライドやリフレッシュ機能などが加わり、JBLプレミアムサウンドと14インチリヤエンターテインメントも標準装備されます。

外観でも差別化されています。

Executive Loungeでは、ハイブリッド車に切削光輝+ブラック塗装の19インチアルミホイールが採用され、PHEVではシルバースパッタリング塗装となります。

フロントフェイスもガンメタ塗装やメッキ加飾を用い、Z Premierのブラックを強調したスポーティな仕上げとは少し方向性が異なります。

つまり、Z Premierが自分で運転してヴェルファイアらしい迫力や走りを楽しむ仕様だとすれば、Executive Loungeは家族やゲストを2列目に乗せ、移動そのものを上質にする仕様と考えると分かりやすいでしょう。

コスパだけで考えるなら、私は多くの個人ユーザーにとってZ Premierのほうが合理的だと思います。

一方で、後席利用が多い人にとっては話が変わります。Executive Loungeは価格差をエンジン性能ではなく「乗員の時間」に使ったグレードだからです。


ハイブリッドの走りと燃費はどうなのか?

2023年発売時のExecutive Loungeは、2.5Lガソリンエンジンとモーターを組み合わせたハイブリッドが設定されました。

エンジン最高出力は140kW、190PS、最大トルク236N・m。フロントモーターは134kW、182PS、270N・mを発生します。

E-Fourではさらにリアモーターを備え、リアモーターは40kW、54PS、121N・m。システム最高出力は184kW、250PSです。

約2.3トン級の大型ミニバンを動かすため、数字だけを見れば驚くほど過激な性能ではありません。

しかしExecutive Loungeで重要なのは、鋭い加速ではなく、同乗者を不快にさせず滑らかに速度を乗せられることでしょう。

2026年6月時点のWLTCモード燃費は、ハイブリッドExecutive Loungeが2WDで17.5km/L、E-Fourで16.8km/Lとされています。

このサイズと重量を考えると、燃費性能は優秀な部類です。

さらに現在はPHEVのExecutive Loungeも設定されています。

PHEVはE-Fourのみで、価格は1,089万9,900円。1,000万円を大きく超えるヴェルファイアということで大きな話題になりました。

ただし、Executive Loungeを価格だけで判断するのは少し違うと私は思います。

年間数千kmしか走らず、常に自分で運転する人なら、この価格差を快適装備だけで回収するのは難しいでしょう。

一方、仕事の送迎や家族との長距離移動などで後席を頻繁に使うのであれば、1回の移動時間を快適にする価値は積み重なっていきます。


ヴェルファイアExecutive Loungeの中古車価格は?

Executive Loungeは新車価格が高額ですが、中古車市場では世代によってかなり価格差があります。

掲載された検索データでは、「ヴェルファイア エグゼクティブラウンジ」で206台がヒットした例があり、現行40系だけでなく30系の3.5Lガソリンやハイブリッドも多数流通しています。

例えば30系では、2015年式の3.5エグゼクティブラウンジ4WD、走行7.5万kmの車両が支払総額259.8万円で掲載されていた例があります。

2019年式3.5エグゼクティブラウンジZ、走行4.5万kmでは支払総額435万円という例も確認できます。

現行40系になると価格帯は一気に上がります。

2024年式、走行1.4万kmのハイブリッドExecutive Loungeが支払総額892.3万円、2025年式、走行0.8万kmの車両が858万円という掲載例があります。

別の中古車検索では、ヴェルファイアハイブリッドExecutive Loungeの平均価格が558万円、価格帯は18万~1,299万円と表示されていました。

ただし、この平均値には世代や年式、走行距離が大きく異なる車両が混在しているため、現行40系を探す場合の参考価格としてそのまま使うのは適切ではありません。

現行40系では800万円台の掲載車が目立ち、装備や走行距離によっては900万円を超える車両もあります。

一方、30系なら200万~400万円台のExecutive Loungeも現実的に探せます。

ここは中古車ならではの面白いところです。

「Executive Loungeという後席体験が欲しい」のか、「現行40系のデザインや最新装備まで欲しい」のかで、必要な予算は大きく変わります。

コスパを重視する私なら、最新型へのこだわりが弱い場合、状態の良い30系後期Executive Loungeもかなり魅力的な選択肢だと考えます。

ただし中古車価格や在庫は常に変動します。購入時には走行距離だけでなく、修復歴、保証、タイヤ、シートの状態、電装品の作動状況などを含めて確認したいところです。


なぜヴェルファイアは高額でも支持されるのか?

現行ヴェルファイアは、以前のように幅広い価格帯をカバーするモデルではありません。

2026年時点ではZ PremierとExecutive Loungeを軸とし、価格は約675万円から。Executive Lounge PHEVは約1,090万円です。

それでも、2025年のヴェルファイア販売台数は3万3,031台となり、登録車販売台数ランキングで22位だったと報じられています。

同じトヨタのRAV4が2万9,243台だったことを考えると、高価格帯の大型ミニバンとしては存在感の大きい数字です。

理由の一つは、ヴェルファイアが単純な実用品から大きく離れたことだと考えられます。

7人で移動するだけなら、もっと安いミニバンはいくらでもあります。

しかしヴェルファイアは、迫力のある外観、広大な室内、豪華な2列目、静粛性、乗り心地といった「移動時の満足感」そのものを商品にしています。

特にExecutive Loungeはその方向性を最も極端にしたグレードです。

個人的には、ここにヴェルファイアExecutive Loungeを理解するうえで重要なポイントがあると思います。

Executive Loungeは運転席から評価するだけでは、価格の意味を半分しか理解できません。

購入を検討するなら、可能であれば販売店で運転席だけでなく2列目にも座り、オットマンを出し、シートを倒し、後席モニターや操作パネルまで触って確認したいところです。

自分が運転している間に家族がそこで何時間過ごすのかを想像すると、必要かどうかがかなり判断しやすくなります。


Executive Loungeはどんな人に向いている?

筆者としては、Executive Loungeは「ヴェルファイアを買える人なら全員こちらを選ぶべき」というグレードではないと考えます。

むしろ用途がはっきりした人ほど価値を感じやすいクルマです。

例えば、長距離移動で家族を2列目に乗せることが多い人、仕事でゲストを送迎する人、後席で映画や音楽を楽しみながら移動したい人には非常に相性がいいでしょう。

逆に、基本的に1人か2人で乗り、自分で運転する時間が圧倒的に長いなら、Z Premierでも満足度はかなり高いはずです。

Z Premierには2.4Lターボという選択肢もあり、最高出力279PS、最大トルク430N・mという力強さが特徴です。

さらにヴェルファイアには、フロント周辺の剛性を高める専用パフォーマンスブレースが採用され、ミニバンながら操舵応答性にも配慮されています。

つまり、運転を楽しみたいならZ Premier、後席の時間に最大限のお金をかけるならExecutive Loungeという選び分けが合理的です。

高級感だけを求めてExecutive Loungeへ上げるより、自分の使い方に装備が合っているかを基準に判断するほうが、後悔しない車選びにつながります。


トヨタ・ヴェルファイアExecutive Loungeをどう評価する?

私見では、Executive Loungeは「装備が多いから高い」というより、ミニバンの価値を別の方向へ押し広げたグレードです。

一般的なクルマでは、上級グレードになるほど大きなエンジンやスポーティな足回りが魅力になります。

しかしExecutive Loungeは、追加予算の多くを後席の快適性に振っています。

ここが面白いところです。

仕事で疲れたあとに2列目へ座り、シートを倒し、オットマンを伸ばして移動できる。家族が長距離移動中に後席モニターを楽しめる。そうした「目的地までの時間」を快適にすることへ価値を置いています。

一方で、新車価格約885万円から1,090万円という金額は決して小さくありません。

車両本体だけでなく、保険、税金、タイヤなどの維持費まで含めれば、予算には十分な余裕が必要です。

だからこそ私は、Executive Loungeを選ぶ際には「最高級だから」という理由だけではなく、その高価な後席装備を実際に何回使うのかまで考えることをおすすめします。

月に何度も家族で長距離移動するなら、使うたびに満足感を得られるでしょう。

反対に2列目がほぼ空席なら、数百万円の差額は別の用途に使ったほうがカーライフ全体の満足度は上がるかもしれません。

高級感よりお得感を重視する立場から見ると、Executive Loungeは「安い買い物」ではありません。

ただ、必要な人にとっては、高いけれど無駄とは言い切れない装備にきちんとお金が使われたクルマだと感じます。


まとめ

トヨタ・ヴェルファイアExecutive Loungeは、現行ヴェルファイアの最上級グレードです。

2023年発売時のハイブリッドE-Fourは892万円で、2026年6月時点ではハイブリッドが884万9,500円から、PHEV E-Fourは1,089万9,900円となっています。

最大の魅力は、プレミアムナッパ本革のエグゼクティブラウンジシート、リフレッシュ機能、パワーオットマン、JBLプレミアムサウンド、14インチリヤシートエンターテインメントなど、2列目の快適性を最優先にした装備です。

一方、Z Premierも十分に豪華で、運転席中心の使い方ならコストとのバランスはこちらのほうが取りやすいでしょう。

Executive Loungeを選ぶポイントは、「最上級だから欲しいか」ではなく、「後席で過ごす時間にそれだけの価値を感じるか」です。

その答えが「はい」なら、ヴェルファイアExecutive Loungeは単なる豪華なミニバンではなく、移動時間そのものを上質に変えてくれる一台になるでしょう。


よくある質問

トヨタ・ヴェルファイアExecutive Loungeはいくらですか?

2026年6月時点では、ハイブリッド2WDが884万9,500円、E-Fourが906万9,500円です。PHEV Executive Lounge E-Fourは1,089万9,900円となっています。諸費用やオプションは別途必要で、価格は変更される場合があるため最新情報は販売店や公式情報で確認してください。

2023年トヨタ・ヴェルファイアExecutive Loungeの価格はいくらでしたか?

2023年発売時は、ハイブリッドExecutive Loungeの2WDが870万円、E-Fourが892万円という価格設定でした。その後の一部改良などにより現在の価格とは異なっています。

Z PremierとExecutive Loungeはどちらがおすすめですか?

運転する楽しさや価格とのバランスを重視するならZ Premier、2列目の快適性や後席エンターテインメントを重視するならExecutive Loungeが向いています。最高級グレードという理由だけでなく、普段どの席を誰が使うかで選ぶのがおすすめです。